日曜日, 2月 5, 2023
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直島 SANA MANEに登場するサウナ「SAZAE」、設計の裏側を公開

瀬戸内海に浮かぶ直島でグランピング型リゾート施設を営む「SANA MANE」は、サウナ施設「SAZAE」の計画を発表しました。設計は隈研吾建築都市設計事務所設計・隈太一氏が担当し、TTNE株式会社が監修。9月29日に、宿泊者限定の貸切サウナとしてオープンいたしました。

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サウナ付きの宿泊プランで予約した方のみ体験可能なこのサウナは、時間内は自由に入り放題。バスタオル・サウナハットなどのレンタルやデトックスウォーターもプラン内に含んでおります。空間全体を贅沢に貸し切っていただき、ゆったりと流れる時間とともにサウナ体験をお楽しみください。さらにより深いサウナ体験をご希望の方へは、サウナアロマのオプションやヴィヒタの貸し出しも行っております。ヴィヒタとは白樺の葉を束ねたものを指し、蒸気を含ませて温めたり体を叩いたりするウィスキングにご使用いただけます。ウィスキングは、植物の香りによるリラックス効果や血行促進・殺菌・保湿作用による美肌効果が期待でき、さらなる“ととのい”を感じていただけます。また、サウナストーブにはオートロウリュを完備。シャワー形状の水をストーブに吹き付け、定期的に自動でロウリュが施される仕様となりました。

そして、一大ブームを経たサウナはいまや文化となりつつある中、日本国内でもデザインという観点が取り入れられるようになってきました。しかし建築設計事務所が設計し照明デザイナーが入り外観までデザインされたサウナは、世界でも類を見ないもの。(TTNE談)そこで今回は、サウナの詳細発表に合わせ、建築・照明・サウナ各観点での「SAZAE」完成に至るまでの背景や裏話を公開いたします。

 

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これまでにないサウナの構造

(サウナ師匠)サウナ作りの鉄則として、天井の低さ、座面の高さ、断熱、空気対流、サウナストーブ選定など、様々な条件があります。今回の“SAZAE”はその通常のルール全てを一旦フラットに考え、立案(デザイン)し、その設計をどのようにすれば良質なサウナ体験と共に成立させることが出来るのかを、各業界のプロ達がアイデアを絞り、具現化したサウナになっています。常識にとらわれず、自由な発想からうまれた“SAZAE”は、未来のサウナデザインに大きな影響を与えるものになると思います。

(隈太一)建築としても、全体的にチャレンジ要素の多いもの。通常、サウナ室として高さのある形状は熱が上部に溜まってしまうためサウナには向いてないと言われます。今回は環境エンジニアにも協力してもらい、空気を上部の開口部から押し出して下から引っ張ることで強制換気を促す吸排気システムを取り入れました。 さらに、建築として構造壁に十分に厚みをもたせているため、断熱材を必要としません。それを検証するために、サウナ室の温度・湿度を、環境エンジニアと共にシミュレーションを行いながら設計を進めました。

なぜこのデザインになったのか?

(隈太一)サウナ室内でもサウナ後でもべたっと横になれる空間がまず作りたかった。そのためにまずは椅子のラインから決めていきました。それからトップライトを取ることにどうしてもこだわりたかったこと。また、 旧来のサウナでは、外観といえば「扉」くらいしかありません。その扉を内側に隠すことで、この特異的な形状を引き立たせています。また、テクスチャーをつけていく形を取りたくてそれを重ねていった結果、貝のような姿が出来上がりました。サウナーが好きな「サ」のつく貝ということで「SAZAE」と名付けました。

テクスチャーをつけていくというのは、今回のような細かいひだのある物のイメージ。隈事務所では、「ヒューマンスケール」、自然に近いスケールを常に意識しています。「貝」も実際に細かいひだから成り立っていますし、自然にあるものを高い解像度で表現しようとすると細かな構造になっていきます。素材としても木材の素地のままを使っていて、それを150段、緻密な計算の上でパズルのように積み重ねています。
 

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自然と調和する光の計画

(サウナ師匠) 日本では、安全面への配慮の観点などから最低照度などのレギュレーションがあり、 海外サウナのように間接照明を基本とした多様な照明プランの提案がまだまだ難しく、サウナ室の照明にこだわれているところはまだまだ少ないのが現状です。しかし、体も心も「ととのう」ための空間づくりを考える上で、「光」はとても重要な要素。今回はSANA MANEの施設設計当初から照明デザイナーとして入っている建築照明計画(ALG)の小西さんがサウナの照明プランに挑戦してくれています。

(小西美穂)もともと SANA MANE は、この場所特有の自然環境と光環境との調和を図るために「沈む光」「集いの光」「慈しむ光」「いざなう光」「囲む光」という5つの光の要素をテーマに照明計画をいたしました。これを計画の基盤にしながら、隈太一さんの全体のイメージを具体化していき、サウナとしての機能性とアートとしての意匠性を保ちながら照明デザイン致しました。夜間は、水風呂の壁面に埋込まれた水中照明によってSAZAE外観を優しく照らし上げ、水面の揺らめきがより有機的な存在へと変身させます。

サウナ室は、外側と内側がシームレスに光でつながっている状態を意識しました。また、足下から発せられ る最低限の光によって生まれる陰影の美しさを表現致しました。日本特有の、行燈・蝋燭など、下から照らし上げてモノを見る・空間を味わうという“日本人的な光の感性”に寄り添う間接照明を採用し、瞑想ができる空間を目指しました。上からの自然光と下からの人工光のせめぎ合いで生まれる陰影の美しさの中で内側の自分と向き合えるような空間ができたと思います。
 

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細部までこだわる理由

(サウナ師匠)SANA MANEのオーナーである眞田氏はホスピタリティの観点がとっても深くて、サウナ体験も建築も照明も、全て「お客さんがどう感じるか」を第一に意思決定をしているような人。たとえば照明器具の選択ひとつとっても、アートを光らせて「魅せる」ような考え方ではなく、「お客さんにとって眩しくないかな」という視点で常に考え会話しています。真田さんのその想いや視点が伝染して、メンバーそれぞれがリスクを取ったり無数の挑戦をしたりしながら、SAZAEができています。この“おもてなしの心”が日本が世界に誇る直島で、世界中の人々へ届くことを願っています。
 

 

隈研吾建築都市設計事務所・隈太一

隈研吾建築都市設計事務所 取締役・パートナー
1985年東京都生まれ。東京大学大学院建築学専攻博士課程修了。2020年入所、同年よりパートナー。 担当作は「宜野湾海浜公園屋外劇場」「タカハマカフェ」等。

建築照明計画株式会社(ALG) ・小西美穂


日本女子大学卒業、ロンドンAAスクール修了。2010年、建築照明計画株式会社(ALG)にて照明計画ディレクターに就任。東京アメリカンクラブ、銀座吉兆、SANAMANEなどを手掛ける。ALGオフィシャルサイト:https://alg.jp/
– SANA MANEでの照明デザインについて:https://alg.jp/special/lightingdesign/sanamane/

TTNE・サウナ師匠(秋山大輔)


TTNEは、ととのえ親方こと松尾大・サウナ師匠こと秋山大輔が主宰する、サウナー専門ブランド。日本のサウナに、北欧のように若者を中心に幅広い層に受け入れられるデザインされたサウナ文化を根付かせたいという思いから2017年に発足。11月11日をサウナの記念日「ととのえの日」に制定(日本記念日協会認定)。「Saunner」ロゴデザインによるファッションやグッズを販売。サウナのプロデュースやイベントの開催などの活動を通じて、日本におけるサウナのリブランディングを目指す。TTNEオフィシャルサイト : https://ttne.jp
 

 

 

 

ここSANA MANEは、誕生当初から持続的発展を続けたいという思いで続けてきました。自分自身もサウナにハマり3年前にテントサウナを始めてお客さんと会話していく中で、次の発展はサウナだという思いが次第に強くなり、サウナ師匠に相談して今に至ります。アートの島と呼ばれる直島らしい、作品となるような象徴的なものが作りたかったというところから隈太一さんにお願いさせていただきました。そこから、直島の豊かな大自然の中で、自分自身も自然に近い状態でととのえる空間、メディテーションにもなるような空間、というものを目指してここまでみなさんに仕上げていただきました。理想のサウナができたと思います。日本国内はもちろん、世界中から一人でも多くの方に体験いただきたいです。

真田電気設備株式会社
代表取締役 眞田 祐作

 

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「SAZAE」ご利用について

– 利用方法  :「サウナ体験宿泊プラン」でご予約の方がご利用いただけます。
– 利用可能時間  :14:00〜19:00 ※「朝ウナ」体験は事前予約が必要です。詳細はお問合せください。
– 体験可能人数  :大人最大10名まで
– プラン内容  :時間内サウナ入り放題・バスタオル・サウナハット・サウナマット・サンダルのレンタル・デトックスウォーター飲み放題
– 有料レンタル  :水着・ポンチョ・ヴィヒタ
– オプション  :アロマオイル(ハーブ系・柑橘系から選択可能)
※レンタル品やオプションについての詳細はご予約時にお問い合わせください。

SANA MANE GLAMP DOMES

住所:〒761-3110 香川県香川郡直島町横防2182
TEL:0878-13-3177
公式サイト:https://sanamane.jp/

 

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写真撮影 © Keishin Horikoshi/SS © SS

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