解体前の小学校で、地域の記憶を未来へつなぐ。|アーティスト滞在制作やアップサイクル拠点を運営するプロジェクト「解築停留所 @高島平」の最終イベントが開催決定。

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ASIBA・ReLink・板橋区・UDCTakが共催、板橋区副区長らが登壇。旧高島第七小学校にて、若手アーティストの成果展、アップサイクルワークショップ、無料お譲り会、映画上映などを行う。

板橋区高島平まちづくり推進課、アーバンデザインセンター高島平(UDCTak)、一般社団法人ASIBA(代表理事:二瓶雄太、本社:東京都江東区)、合同会社ReLink(代表:本多栄亮、本社:神奈川県川崎市)は、解体を目前に控えた旧高島第七小学校にて、2026年7月5日(日)に一日限りの最終イベント「解築停留所@高島平」を開催します

当日は、アーティストによる滞在制作の成果展、板橋区副区長ら専門家を交えた公開作戦会議(トークイベント)、アップサイクルワークショップ、無料お譲り会などを行います。参加無料・事前申込不要で、どなたでもお越しいただけます。

解築停留所とはなにか

ASIBAとReLinkが運営する<解築停留所>は、建築の解体を「終わり」ではなく「始まり」として捉え、次の価値へと繋げるためのきっかけとするプロジェクトです。解体直前の建物を暫定的に活用し、その建物に残された記憶やモノを拾い集め、未来へと繋げてきました。解体前のわずかな時間だけ現れる<停留所>には、建物に愛着のある地域のみなさんやそこから新たな価値を生み出すアーティストなどが集まり、解体を地域へ/未来へひらいていきます。

今回の舞台である旧高島第七小学校は1979年に開校、2007年に閉校、かつて東洋一のマンモス団地と呼ばれた高島平団地に隣接しています。長らく活用方法が未定でしたが、一帯の都市再生に伴い今年中の解体が予定されています。そこで、廃材の利活用や地域への記憶継承をテーマに、複数のアーティストや専門家と協働しながら、解体前の暫定期間にさまざまな取り組みを展開してきました。

最終イベントについて

① アーティスト滞在制作 成果展

6月15日(月)から7月3日(金)の期間、廃校の記憶を出発点に滞在制作を行った10組の若手アーティスト・クリエイターらの作品を校内各所に展示します。使われなくなった廊下や教室など、校舎のあちこちに、それぞれの「解体との向き合い方」の成果が現れます。当日はアーティストらによるギャラリーウォークやパフォーマンスなども行われる予定です。

自由の魔女エル「降霊のための魔法陣」
to be announced…
林英「ダッツライフ!」
彩冬「思い出繋ぐオルゴールロボ」

② アップサイクルワークショップ「出張Rinne.bar」

小学校の解体現場から出る木の端材や金属部品などを使い、自由に組み合わせながら小さな作品づくりを体験できるワークショップです。 「Rinne.bar」は、道具を持ち込まずに気軽にアップサイクルなものづくりを楽しめる場として活動しています。今回は、役目を終えた小学校の素材に新たな命を吹き込み、素材に触れ、考え、つくる時間を、子どもから大人まで一緒に楽しめます。 学校の記憶が残る素材に触れながら、資源を大切にすることや、身近なものを創造的に活かす楽しさを感じていただけます。

 【開催時間】 第1回:13:00〜14:00 第2回:15:00〜16:00 

【定員】 各回10名 

【参加費】 1000円(現金のみ)

 【参加方法】 事前予約不要。当日会場にてご参加ください。 

③ 無料お譲り会(11:00〜17:00)

校舎に残された備品・椅子・絵本・遊具などを、無料でお持ち帰りいただけます。解体とともに廃棄されるはずだったものたちが、次の使い手の手に渡る場です。絵本や小学校の椅子など、懐かしいアイテムが並ぶ予定。お子さんと一緒にぜひお越しください。

また、卒業生の卒業制作も配布いたしますので、特に卒業生の方はお声がけください。

前回のお譲り会の様子。絵本と図工室の椅子が人気でした。

④ 廃校映画館

「旅する映画館」設立を記念した旗揚げイベント『廃校映画館』を旧高島第七小学校で開きます!映画館の形を問い直すことで、新しい「映画」の姿を夢想する。二部構成の上映会となる予定です。

入場料:1500円(現金のみ/再入場可)、詳細はこちら

11:15-15:30 第一部「映画を暖める」

旭『煙草十本分の時間』・霧生笙吾『ふたりの地平』・児玉萌『風の行方』・中田雄一郎『Goodbye my Son Sound Update』・西山珠生『A Scene』And More

15:45-17:00 第二部「映画館を動かす」

ニダール・アル・ディブス『ホームストーリー』(作品提供: 山形国際ドキュメンタリー映画祭)

公開作戦会議(トークイベント)について

解体・まちづくり・アップサイクルなどの実践者・研究者・行政関係者が一堂に会し、解体から価値を生み出す実践のさらなる展開と制度的位置づけについて議論します。

① 公開作戦会議 #1「『創造都市』としての高島平の未来を考える」11:30〜12:30

板橋区は2026年1月に「みんなに かけ橋 いたばし創造都市宣言」を発表し、ユネスコ創造都市ネットワーク(デザイン分野)への加盟を目指しています。デザインを「持続可能な地域社会をつくる知恵・かけ橋」と定義し、「絵本のまち板橋」などの蓄積を土台とした創造都市政策を推進しています。

本セッションは、解築停留所の実践が「創造都市」という政策的文脈にどう位置づけられるか、そしてそれがどのようにまちの未来に活かされるのかを議論します。そのために、①創造都市政策の現状と向かうべき先を明らかにし、②解築停留所の価値を創造都市の観点から捉え直します。

波多野 真樹(板橋区副区長)

1995年建設省入省。近畿地方整備局淀川河川事務所長、滋賀県土木交通部長などを歴任し、河川行政・インフラ整備・地方自治の現場を幅広く経験。2025年度より板橋区技監として区の都市整備・まちづくり行政を統括し、2026年4月より現職。高島平地区を含む複数のまちづくりを推進するとともに、ユネスコ創造都市ネットワーク加盟に向けた取り組みに尽力する。

樋野 公宏(UDCTak副センター長・東京大学大学院准教授)

東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻・教授。研究領域は、都市防犯、健康まちづくり。2000~2004年に板橋区蓮根に住み、NPO理事長として商店街活性化や住民参加に関わる。現在、アーバンデザインセンター高島平(UDCTak)の副センター長として、地域の活性化のために活動しています。

篭谷 奈央(高島平「time spot」管理人)

2011年、地域メディアの運営に携わることを機に地域活動・まちづくり分野での活動を開始。地域で子育てをする当事者として、子どもたちが将来誇りを持てるふるさとづくりをテーマに、地域イベントや交流事業の企画・運営を継続している。近年は高島平地域を中心に公共空間を活用したイベントや地域交流事業に携わるほか、2枚目の名刺をもち、造園設計も行っている。

高野 広海(ASIBA・東京大学大学院修士課程)

高度経済成長期の都市計画史を専門とし、ワンルーム住宅の都市史、大学紛争が都市計画教育・研究・職能像の展開に与えた影響などを研究。ASIBAでは自治体とのコラボレーションを通じた地域課題へのクリエイティブ・アプローチの創出を中心に、幅広いプロジェクトに参画している。2022年にはコロナ禍による異分野交流の減少を背景に、東京大学にて学内最大規模の分野横断型カンファレンスであるTEDxUTokyo を5年ぶりに復活させた。TEDxUTokyo 2022 代表 (Founder) / 第16回国際地理オリンピック日本代表

公開作戦会議 #2「次の停留所へ向かう ─ 団地の中にアップサイクル拠点をつくるとしたら?」 14:00〜15:00

「解築停留所」を次の場所へと展開することを視野に入れながら、暫定利用の制度的可能性と自治体や団地にとっての価値を探ります。全国各地の先進事例を持つ実践者と制度設計の専門家が議論します。

矢ヶ部 慎一(公共R不動産研究所 所長・合同会社 Public Pivot 代表)

1976 年生まれ。東京在住、埼玉県小川町出身。再開発コンサルティング会社で事業コーディネートや経営企画等に従事後、独立。公民連携や公共不動産活用を軸にした「まち」のビジョン・プロジェクト・プログラムづくりから、シェア本棚のキュレーターまで、スケール自在に活動中。公共 R 不動産研究所では「公共不動産活用で『まち』を変える」「『クリエイティブな解体』を探る」等を推進している。2026 年度より、愛知県岡崎市・乙川リバーフロント地区まちづくりデザインアドバイザー。

勝亦 優祐(株式会社 勝亦丸山建築計画 代表取締役・富士山まちづくり株式会社 取締役・東京都立大学 非常勤講師)

1987年静岡県富士市生まれ。工学院大学大学院木下庸子研究室を修了、2012年日建設計バイト、2013年からフリーランスで活動。2017年丸山裕貴と共に勝亦丸山建築計画を設立、法人化。静岡県富士市の吉原商店街、東京都中央区日本橋馬喰横山問屋街の2つの地域に拠点を持つ。建築家が主体的に地域に関わる「デザインオペレーション」を目指し、東京では西日暮里、荻窪、馬喰横山でシェアハウスやSOHOを、富士では「Arcade Hotel」を運営。プレリノベーションのための家具システム「PlaceMaking Kit」を開発し販売を行う。事業主として企画設計運営を行う経験値を用い、建築、都市のデザインに従事している。

二瓶 雄太(ASIBA 代表理事・東京大学大学院博士課程)

2000年生まれ。大学では建築の解体を専門とし、「建築の死」にまつわる文化・歴史・産業などを多面的に研究する。2023年にクリエイティブ領域特化のインキュベーター/シンクタンク「ASIBA」を共同創業し、多数のプロジェクトの伴走支援やプロデュースを手掛ける。現在は、解体材のリユースをプラットフォーム化する「ReLink」、空きビル暫定利用のための居住カプセルを展開する「blankspace」などの経営企画を担当。自らも解体直前のビルにて職住一体の暮らしを実践している。

③ 公開作戦会議 #3「解体に価値を見出す ─ 解体は何を生み出してきたのか?」 16:00〜16:30

廃材リユース・アップサイクルの実践者たちが、解体という行為を地域・社会へひらく意味と、ここまでに生まれた価値を振り返ります。解築停留所の実践を整理し、次につなげる最終回です。

小島 幸代 (株式会社RINNE 代表)

クリエイティブ領域に特化した人事コンサルタントとして16年間活動後、社会課題を解決するスタートアップ支援(Mistletoe、DEEPCORE)を経て、RINNEを創業。東京・新徒町にて、不要になった素材を使いながら誰もが創造性を発揮できる場をRinne.bar を運営し、これまでに60媒体以上に取材される。東京都環境公社「サーキュラーエコノミー社会実装化事業」採択(2023)、Japan Handmade of The Year 2024受賞など。ポートランドやブルックリンのリユース拠点を視察し、「資源循環を文化として都市に実装する」ためのモデル構築に取り組んでいる。

鶴元 怜一郎(ねづくりや代表・株式会社都市テクノ『解体祭』担当)

武蔵野美術大学で建築を学び、地域の空き家や遊休不動産を活用したまちづくりに取り組む。「まちの学び舎 ねづくりや」を拠点に、全国各地の地域連携や都市再生プロジェクトを企画・運営。近年は、建物が役目を終える時間を地域にひらき、対話や文化を生み出す「解体祭」や「解体大学」を展開している。7月10日〜11日で、港区赤坂にて、『赤坂アドレスビル解体祭』を開催予定。

本多 栄亮(合同会社ReLink 代表・明治大学大学院博士課程)

建材リユースの流通設計を専門とし、研究と実務の両面から活動。建設業界・建材メーカーとのネットワークを活かし、物資調達から品質判定まで、現場に即したリユースの仕組みづくりを行っている。「使えるのに使われない資源」を都市の中で再流通させるための、実装に最も近い立場から課題と可能性に向き合っている。

鏡 理吾(ASIBA・慶應大学)

ASIBAでは主に行政連携プロジェクトのディレクターを務める。1年間にわたる高島平での解築停留所関連企画のほか、ASIBA Creative Leagueのメディア運営、中野区とのNAKANO FUTURE LABなどを担当。

開催概要

<日時> 2026年7月5日(日)11:00〜17:00

<会場> 旧高島第七小学校(東京都板橋区高島平3-13-3) 三田線・高島平駅 徒歩3分

<主催> 板橋区高島平まちづくり推進課、アーバンデザインセンター高島平(UDCTak)、一般社団法人ASIBA、合同会社ReLink

<協力> 山口翔(ヤムサ)、高橋龍、株式会社RINNE

<参加費> 原則無料・一部有料展示あり・事前申込不要

<タイムテーブル>

11:00     開校

11:30–12:30 公開作戦会議 #1「創造都市としての高島平の未来を考える」

13:00–14:00 アップサイクルワークショップ 出張Rinne.bar #1

14:00–15:00 公開作戦会議 #2「次の停留所へ向かう」

15:00–16:00 アップサイクルワークショップ 出張Rinne.bar #2

15:15–15:30 最後の校歌斉唱

16:00–16:30 公開作戦会議 #3「解体に価値を見出す」

17:00     閉校

  

主催者について

一般社団法人ASIBA

ASIBAは、クリエイティブ領域のインキュベーターであり、実践型シンクタンクであり、若手クリエイターのエコシステムです。自治体や企業、メディアなどとの連携を通して「クリエイティブ・アントレプレナー」の育成に取り組みながら、重点アジェンダに関するデザインリサーチや事業開発を行っています。創造的な挑戦が評価される土壌をつくり、誰もが自分の可能性を諦めずにいられる社会を実現し、クリエイティブ領域から社会変革の波を起こしていきます。

ホームページ:https://asiba.or.jp/

合同会社ReLink

ReLinkは、「解体材をもう一度つなぐ文化をつくり、持続可能な未来を実現する」ことをビジョンに掲げ、建築設計・商社・イベント企画運営事業を行っています。2023年に全国の中古建材販売店を検索できるウェブサービスを始めたことをきっかけとして、OAフロアやガラスなどのリユース品を販売する商社物流の事業開発、企業や自治体、住民と共に「制度」を含む多層的な設計を行う地域連携事業や空間・プロダクトのデザイン・製作事業を行い、持続可能な社会のあり方を実践しています。

ホームページ:https://re-nkign.jp/

アーバンデザインセンター高島平(UDCTak)

アーバンデザインセンターは、専門家が主導し、そのもとで「民・学・公」の多様な主体が連携してまちの将来像を描き、実現するまちづくりのプラットフォームです。高島平のまちを未来に向けて再びデザインしていくために、「学」の代表である出口敦東京大学教授をセンター長として活動しています。

ホームページ:https://udctak.jp/

本イベントに関するお問い合わせ先 

運営事務局(一般社団法人ASIBA)

Mail:info@asiba.or.jp

Instagram:@kaichiku_teiryujyo