【茅ヶ崎市美術館】ミュシャ、ロートレックら巨匠のポスター芸術が集結!「世紀末パリの煌めき ―OGATAコレクションにみるミュシャ、シェレ、ロートレック」が開幕

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【茅ヶ崎市美術館】ミュシャ、ロートレックら巨匠のポスター芸術が集結!「世紀末パリの煌めき ―OGATAコレクションにみるミュシャ、シェレ、ロートレック」が開幕のメイン画像

茅ヶ崎市美術館(神奈川)では2026年6月17日(水)~8月23日(日)、企画展「世紀末パリの煌めき ―OGATAコレクションにみるミュシャ、シェレ、ロートレック」を開催します。

 19世紀末、パリは「ベル・エポック(美しき時代)」と呼ばれる文化の黄金期を迎えました。産業の発展を背景に、美術、舞台芸術、音楽、文学など多彩な文化や芸術が花開き、市井の人々と芸術とがかつてなく近づいた時代です。その中で、装飾芸術、特に流麗な曲線や植物文様を特徴とするアール・ヌーヴォー様式が台頭します。1900年のパリ万国博覧会は、それを象徴する出来事でした。また、産業革命により印刷技術も飛躍的な進歩を遂げ、街には色鮮やかなポスターが掲げられるようになりました。

 とりわけ、チェコ出身のアルフォンス・ミュシャは優美な女性像とアール・ヌーヴォー様式の装飾を融合させたポスターを生み出し、パリの街を華やかに彩りました。ポスターは広告でありながらも芸術の新たな表現領域を切り拓いたのです。

 本展では、OGATAコレクションより、ミュシャやジュール・シェレ、アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレックをはじめとするポスター芸術の礎を築いた巨匠たちの作品をご紹介します。世紀末パリの煌めきを伝える作品の数々をこの機会にぜひご堪能ください。

アルフォンス・ミュシャ《ジョブ》1896年  OGATAコレクション
アルフォンス・ミュシャ《サラ・ベルナール》1896年  OGATAコレクション
ジュール・シェレ《ル・パンチ・グラッソ》1895年  OGATAコレクション
アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック《ディヴァン・ジャポネ》1895年  OGATAコレクション

会場構成

第一章 「アール・ヌーヴォー」の潮流

19世紀末のヨーロッパでは、新たな装飾芸術であるアール・ヌーヴォーが誕生し、ポスター、建築、工芸に至るまで、様々な分野で展開されました。ミュシャは、アール・ヌーヴォーの特徴である植物的な曲線による装飾と優美な女性像を組み合わせ、1894年、女優サラ・ベルナールの主演舞台のポスター《ジスモンダ》の制作を契機に一躍時代の寵児となりました。ミュシャの洗練された意匠は人々を強く惹きつけ、さまざまな商業ポスターや広告、パッケージデザインを手がけました。そして次第に、室内を彩る装飾パネルの制作へと活動の場を広げ、芸術と生活空間とを結びつけていきました。

第二章 ポスターの巨匠たち

ミュシャの登場以前にも、ポスターは街の景観の一部として広く親しまれていました。明るく華やかな色彩かつ軽やかで現代的なパリの街を描いたシェレ、鋭い線と大胆なデフォルメでモンマルトルの人々を表現したロートレック。彼らの作品は人気を集め、収集の対象ともなりました。シェレが刊行した縮刷版のポスターが収録された『ポスターの巨匠たち』(1895年、Imprimerie Chaix)は、ポスターを芸術として位置づける契機となりました。

第三章 ベル・エポックのエトワール ―サラ・ベルナール

19世紀末のパリで、サラ・ベルナールは舞台芸術を象徴する存在でした。卓越した演技力とカリスマ性に加え、自ら彫刻や絵画にも取り組むなど多彩な才能を発揮し、ミュシャやルネ・ラリックらの才能も見出したことでも知られています。劇団を率いて海外公演も遂行した彼女は、ベル・エポックが生んだエトワールでした。

第四章 もう一つの煌めき ―祖国の独立
ミュシャは現在のチェコに生まれ、パリで名声を得ました。その成功の中でもハプスブルク家の統治下にあった祖国への想いを抱き続け、晩年には代表作となる《スラヴ叙事詩》の制作に着手し、民族の歴史と精神を壮大な連作として描き出します。そして1918年にチェコスロバキア共和国として独立を果たすと、ミュシャは国章や紙幣、切手のデザインを手がけ、新国家のイメージ形成に大きく寄与しました。近代的な世紀末パリでの成功と、祖国の独立という輝かしい歴史、その双方がミュシャにとっては煌めきだったといえるでしょう。

本展のみどころ

◆コレクションが語るミュシャの多彩な仕事

ポスターをはじめ、ミュシャの多彩な作品群が特徴である国内屈指のOGATAコレクション。商品パッケージから室内装飾パネルまで、ミュシャの幅広い創作活動をご覧いただけます。

◆ポスターが映し出すパリの煌めき

シェレやロートレックらによるポスターは、広告にとどまらず街の景観を彩る存在となり、やがて鑑賞や収集の対象へと広がっていきました。ポスターにはカフェやサーカス、劇場など当時の最先端の都市生活が描かれ、活気あふれるパリの繁栄が伺えます。

◆パリを描いたミュシャと、祖国をみつめたムハ

当時絶大な人気を誇った女優、サラ・ベルナールの存在はミュシャの画業を語る上で欠かせない存在です。彼女との協働をはじめとするパリでの仕事と、独立の気運が高まる祖国に向き合う「ムハ」(ミュシャのチェコ語での発音)としての仕事。二つの側面からミュシャの魅力に迫ります。

関連イベント

リトグラフ体験ワークショップ

ミュシャのポスターでも使用されている印刷技法「リトグラフ(石版画)」を紙平版画で体験します。

講師:稲田大祐(相模女子大学教授・いなだ石版印刷所)

日時:7月12日(日) ①11:00-12:30 ②14:00-15:30

会場:美術館2階アトリエ

対象:小学3年生以上

定員:各回6名(事前申込制/先着順)

料金:700円

申し込みは6月17日(水)10:00~、美術館受付もしくは電話にて。定員に達し次第締め切り。

ゲストトーク「コレクションからひもとくミュシャの愉しみ」

ミュシャの世界的コレクターである尾形氏によるスペシャルトークです。コレクション形成の過程や、そこから見えてくるミュシャの魅力などについてお話しいただきます。

講師:尾形寿行(本展協力者)

日時:6月27日(土)、7月19日(日) 各日 14:00-15:30

会場:展示室

料金:無料(要観覧券/申込不要)

キュレータートーク

担当キュレーターによる展覧会の魅力紹介

日時:6月21日(日)、8月15日(土) 各日14:00-(30分程度)

会場:展示室

担当:雲中(くもなか)あみ(当館学芸員)

料金:無料(要観覧券/申込不要)

開催概要
会期:2026年6月17日(水)-8月23日(日)

時間:10時-17時(入館は16時30分まで)

休館日:月曜日(ただし7月20日は開館)、7月21日(火)

会場:茅ヶ崎市美術館(〒253-0053 神奈川県茅ヶ崎市東海岸北1-4-45)

観覧料:一般1,200円(1,100円)、大学生1,000円(900円)、市内在住65歳以上600円(500円)

※高校生以下、障がい者およびその介護者は無料

※(  )内は前売り券および20名以上の団体料金

※前売り券の販売期間:5月8日(金)-6月16日(火) (休館日を除く)

主催:茅ヶ崎市美術館(指定管理者:公益財団法人茅ヶ崎市文化・スポーツ振興財団)

協力:OGATAコレクション、OZAWAコレクション、株式会社尾形企画

展覧会ページ:https://www.chigasaki-museum.jp/exhibition/10165/