新横浜で「ともにいきる」障害者アート披露目会 リース初導入で雇用創出〔神奈川〕

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豊かな感性に触れる機会を提供

生活協同組合パルシステム神奈川(本部:横浜市港北区新横浜、理事長:藤田順子)は3月26日(木)、新横浜本部で初となる障害者アートの展示「パル・アート」の披露目会を開催し、約50人が参加しました。作品はリース契約で3カ月ごとに入れ替え、さまざまなアーティストの作品に触れる機会をつくり出し、支援団体との継続的な関係性を構築します。

入れ替えでアーティストと交流

披露目会には、神奈川県福祉子どもみらい局やアーティストの所属団体、パルシステム神奈川の役職員などが駆け付けました。司会の採用育成課の坂井洋介職員と朝倉和男課長は冒頭、パルシステム神奈川の2030年ビジョン「だれもが認めあい、ともにいきる地域づくり」実現に向けた活動の一環として、県の助言も受け障害のある人が活躍する場づくりのため「パル・アート」展示を開始する経緯を紹介しました。

▲司会を担当した坂井職員(左)と朝倉課長(右)

「パル・アート」は、新横浜本部で初めて導入するアート作品展示の仕組みです。今後は配送拠点の宮前、麻生、横浜北の3センターでの導入が決定しており、全13センターでの設置を目指します。作品は各地域の支援団体と年間のリース契約を結び、3カ月を目途に入れ替えます。

リース代金は、障害者雇用調整金を活用します。パルシステム神奈川は、法定雇用率を超える21人の障害のある職員が活躍していることにより、支給される給付金です。今後、県内の各事業所を訪れる人たちにアートを紹介する資金とし、障害者の更なる活躍の仕組みを作ります。

作品の交換時にも調整金を活用し、今後各拠点で契約する支援団体に作業を依頼します。交換時にはアーティストや作品を紹介する取材や交流も予定し、障害の特性により事業所での定期就労が難しい人も活躍できる新たな仕組みを目指します。

行政・生協・地域の連携で広げる共生社会

藤田理事長は「豊かな感性で制作された芸術に触れ合う機会を作ることができ、幸せな気持ちです。県は『ともに生きる社会かながわ憲章』を掲げ、当会2030年ビジョンと共通する考えを大切にしています。行政や地域団体など多様な関係者とともに、アーティストが安心して社会参画できる準備を整え、美しいラインや色使いに触れて元気をもらい、互いに心豊かな暮らしを実現できるよう交流していきましょう」とあいさつしました。

福祉子どもみらい局共生推進本部室の大野智信共生担当課長は「生活協同組合による障害者の就労機会創出に敬意を表します。会場には県主催の「かながわともいきアート展」で目にした作品もあり、改めて迫力を感じます。今日の26日は、2016年7月に津久井やまゆり園での事件が起きた月命日です。事件から10年を迎える節目に、事件を風化させないよう障害者への理解と社会参画を更に広げていきます。県としてもパル・アートを応援します。一緒に地域共生社会を目指しましょう」と呼びかけました。

▲やまゆり事件を機に制定された憲章Tシャツで参加した大野さん(左)と同局の松本勇哉さん(右)

ものづくりが生み出すアート

展示作品を手掛けたのは、NPO法人ぷかぷか(横浜市青葉区鴨志田町・横浜市緑区霧ヶ丘、高崎明理事長)が運営する「アート屋わんど」で活躍する平本吉胤(よしつぐ)さんと三好綾(あや)さんです。

統括の魚住佐恵さんは「2人はいつも絵を描いているのではなく、団体が運営する農場や、総菜・菓子・パンなどの店舗での作業もこなしながら、注文を受けた作品などを制作します。利用者それぞれが違う個性と能力を発揮し、生活の中の様々な物作りを通してこそ生まれる作品だと感じます。スタッフは毎日幸せを分けてもらっています」と所属するアーティストを紹介しました。

▲魚住さん(左)と動物を描くのが好きな三好さん(中央)と立体作品が得意な平本さん(右)

地域資源を活用した看板

各拠点のアート作品を紹介する看板は、NPO法人横浜移動サービス協議会(横浜市中区長者町、服部一弘理事長)が運営する就労継続支援B型事業所 IKIIKIカンパニー(横浜市中区長者町)の竹千代丸さんが制作しました。最後の一筆は、披露目会直前に会場で仕上げ「4会場分の看板の竹を鉈(なた)で割って手が痛くなり、決まった幅に文章を収めるなど苦労しました。何とか間に合い完成しました」と作業の苦労を語りました。

サービス管理責任者の星野英俊さんは、横浜市内の農家の高齢化により放置される竹林が課題になっていることを受け、竹を譲り受け作業所で活用する事業を紹介し「依頼を受けた看板製作は、新たな商品化のアイデアにつながりました」と話しました。看板の竹は配送拠点宮前センターの敷地内から刈り取り、地域資源の活用と環境保全にもつなげています。

▲披露目会直前に看板を仕上げた竹千代丸さん(右)と星野さん(左)

会場では、NPO法人ぷかぷかが製造したパンや菓子が振る舞われ、参加者が共に味わいながらアート作品を鑑賞しました。会場のテーブルには竹千代丸さんはじめIKIIKIカンパニーの利用者が制作した「竹あかり」などの竹製品を飾り、専用の工具を用いて仕上げる工夫などが紹介されました。平本さんも詳細な工夫が施された立体作品のこだわり一つひとつを参加者に説明しました。

▲竹あかり制作の工夫を伝える竹千代丸さん(左端)
▲立体作品の詳細を説明する平本さん(左端)
▲ぷかぷかが製造した軽食を楽しみながら交流
▲団体のみなさんが制作したアートと共に

パルシステム神奈川はこれからも、地域に暮らす多様な立場の人たちと手を取り合い、誰もが活躍できる地域社会づくりを目指していきます。

生活協同組合パルシステム神奈川

生活協同組合パルシステム神奈川

所在地:横浜市港北区新横浜3-18-16 新横浜交通ビル、理事長:藤田順子
出資金:119.8億円、組合員数:36.8万人、総事業高:570.2億円(2025年3月末現在)
HP:https://www.palsystem-kanagawa.coop/

パルシステム生活協同組合連合会
所在地:東京都新宿区大久保2-2-6 、理事長:渋澤温之
13会員・統一事業システム利用会員総事業高2,604.2億円/組合員総数176.2万人(2025年3月末現在)
会員生協:パルシステム東京、パルシステム神奈川、パルシステム千葉、パルシステム埼玉、パルシステム茨城 栃木、パルシステム山梨 長野、パルシステム群馬、パルシステム福島、パルシステム静岡、パルシステム新潟ときめき、パルシステム共済連、埼玉県勤労者生協、あいコープみやぎ
HP:https://www.pal-system.co.jp/