「Modern Legacy」落札率100%のホワイトグローブ達成、総額21億8,000万円超シングルオーナーコレクションと春のセールに3,000名超が来場

SBIアートオークション株式会社(本社:東京都江東区、代表取締役:藤山友宏)は、2026年3月14日(土)に「第77回SBIアートオークション|Modern Legacy: An Important Japanese Collection of 20th & 21st Century Masters」、3月15日(日)に「第78回SBIアートオークション|Bloom Now」を開催いたしました。
「Modern Legacy」オークションは、国内の重要なシングルオーナーコレクションに焦点を当てたセールで、20世紀から21世紀にかけて制作された名作を中心に、美術史の流れと一つのコレクションが築いてきた審美の軌跡を感じさせるラインアップとなりました。一方、2022年より継続して開催している3月セールは、昨年から名称を改め、「Bloom Now」オークションとして本年も春の始まりを彩りながら、現代において多様に展開する表現を紹介し、同時代性を感じ取ることのできる国際色豊かなセールとなりました。
当社初の試みとなる、2日間にわたり異なるセールを開催した本セール会期中、下見会も含めた計4日間で3,000名以上の方にご来場いただきました。落札総額・落札率は、それぞれ「Modern Legacy」オークションが13億650万3,500円で100%のホワイトグローブ(出品全ロットが落札されたセールを指します)を達成し、「Bloom Now」オークションは、8億7,945万1,000円で91.8%となり、両セール共に高水準の落札率を記録いたしました。
また、「SBI ART AUCTION TOKYO 2026」の名称のもと、5つの会場で展開された本セールに伴う特別企画にも多くの方にご参加いただきました。
両セールそれぞれの特徴が色濃く発揮されたオークションのハイライト作品、および特別企画についてご紹介いたします。
「第77回SBIアートオークション|Modern Legacy:An Important Japanese Collection of 20th & 21st Century Masters」

藤田嗣治の黄金期の作品《エレーヌ・フランクの肖像》、5億600万円で落札
「Modern Legacy」オークションのトップロット(最高落札予想価格がついた作品)であり、本セールのメインビジュアルとなった藤田嗣治の《エレーヌ・フランクの肖像》は、藤田の代名詞ともいえる「乳白色の下地」と呼ばれる技法が確立された1921年から間もない1924年に制作された作品です。この時期は、藤田がエコール・ド・パリの寵児として国際的な名声を確立した黄金期にあたります。画商フランソワ・フランクの娘エレーヌを描いた本作は、人物の肌理表現にとどまらず、衣装やソファの布地、背後の絵画に至るまで緻密に描き込まれており、藤田の肖像画のなかでも国内美術展や書籍への掲載が多い重要作です。
オークションは1億8,000万円からスタートし、書面同士の競り合いによって2億3,000万円に到達。その後、複数の電話と書面による入札が交錯し、次々と新たなビッドが重なるなかで価格は大きく伸長。会場の緊張感が高まるなか、最終的に5億600万円(手数料込)で落札されました。

海外巨匠エゴン・シーレ、ヘンリー・ムーアに続き、ジャウメ・プレンサが人気を博す
ウィーン分離派や象徴主義、表現主義の影響を受けながらも独自の人体表現を確立したエゴン・シーレによる《Weiblicher Akt》。虚飾を削ぎ落とした線で鋭くもしなやかに描かれた本作は、2,900万円でスタートし、直後に3,200万円の指値が入るなど、序盤から活発な動きを見せました。その後も海外からの電話および会場からの入札が続き、緊張感のある競り合いの末、9,200万円(手数料込)で落札されました。
イギリスを代表する作家ヘンリー・ムーアによる《Thin Reclining Figure (BownessⅡ 334)》は、横たわる女性像という代表的なモチーフの作品で、複数の電話ビッドによる力強い競り合いが展開されました。途中、オンラインからの入札によってエスティメート上限を超える1,000万円に到達し、その後も入札が続くなか、最終的には新たな電話ビッダーによる参入により、1,552万5,000円(手数料込)で落札されました。また、東京国際フォーラムのロビーギャラリーにてサテライト公開していたジャウメ・プレンサによる高さ2メートルを超える大型彫刻作品《Tokyo’s soul》は、海外からの電話入札が重なり、エスティメート上限の約1.6倍となる4,830万円で落札されました。
国内戦後美術を代表する斎藤義重、荒川修作の大型作品
国内作家で注目を集めたのは、前衛的な表現で戦後美術を牽引した斎藤義重のドリル作品《作品 1》です。縦横それぞれ1メートルを超える大型作品で、開始前から強い関心を集めていました。オークションは、書面同士の競り合いで一気に2,600万円まで上昇。その後、会場およびオンラインからのニュービッダーが加わり、競りはさらに加速し、最終的にエスティメート上限3,000万円の約2.4倍となる7,245万円(手数料込)で落札されました。また、市場への出品が限られる荒川修作の3メートルを超える大型作品も人気を博し、テンポの良い競り上がりのなかでエスティメート上限の約3.5倍となる2,415万円で落札されました。
■「第77回SBIアートオークション|Modern Legacy: An Important Japanese Collection of 20th & 21st Century Masters」開催概要
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日時:2026年3月14日(土)14:00-
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会場:東京国際フォーラム ホールD5
■結果概要
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ロット数:80
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落札率:100%
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落札総額:13億650万3,500円
「第78回SBIアートオークション|Bloom Now」

李禹煥《From Line》、1億3,800万円で落札
李禹煥の代表的な「線より」シリーズの《From Line》は、1970年に制作された作品で、上から下へと引かれた線が横に並び、余白を生み出すことで鑑賞者の想像力を喚起します。エスティメート下限をやや下回る4,800万円からスタートしたオークションは、多数の電話ビッドが繋がるなか、オンラインおよび会場からの入札も加わり、一気に9,000万円台へ到達。1億円を目前に新たなビッダーも参入し、競りはさらに白熱しました。最終的に1億3,800万円(手数料込)で落札されました。

カウズのアドバタイジングポスター、ハビア・カジェハの大型作品
カウズの《UNTITLED (BABY GUESS)》は、キャンヴァス作品に比べて市場への出品機会が少ないアドバタイジングポスターに描かれた作品です。少女が抱える犬にカウズの象徴的なモチーフであるコンパニオンが描かれた本作は、ニューヨークのバスの広告として使用されていたものです。国内外からの複数の電話ビッドが待機した状態でスタートしたオークションは、電話2本と会場入札による譲らない競り合いが続き、会場の熱気が高まるなか、3,105万円(手数料込)で落札されました。また、ハビア・カジェハによる《No Words Today》は、国内市場での出品は希少な高さ約2メートルの大型キャンヴァス作品です。電話からの入札を中心に価格が上昇し、最終的には海外からの入札により3,105万円(手数料込)で落札されました。
塩田千春と武田鉄平が示す国内作家作品の存在感
本セールには、海外からも高い評価を集める国内作家の優品が多数揃いました。そのなかでも特に力強い人気を示したのが、塩田千春と武田鉄平の作品です。ベルリンを拠点とし、海外でも個展を多数展開している、糸を用いたインスタレーションで知られる塩田千春。トランペットをモチーフとした《State of Being (Trumpet)》のオークションは440万円からスタートし、書面と会場による競り合いで一気にエスティメート上限の750万円を超え、さらに1,000万円を突破。その後もアジアからの入札が複数入るなか、会場からの力強い入札が続き、最終的に1,840万円(手数料込)で落札されました。
一方、武田鉄平の《絵画のための絵画 040》も、本セールを象徴する作品の一つとなりました。2022年の当社3月オークションでも記録的な落札結果を収めた「絵画のための絵画」シリーズに属する本作は、大胆なブラッシュストロークの背後に緻密な線描が潜む、作家独自の絵画表現が特徴的な作品です。オークションはオンラインと書面による競り合いでお互いに譲らない展開となり、エスティメート上限の800万円を優に上回る1,250万円を記録。いったん落ち着いたかに見えた後も、オンラインからの新たな入札が加わり、再び競りが活発化しました。最終的には、最後に加わったオンラインからの入札により、1,782万5,000円(手数料込)で落札されました。
■「第78回SBIアートオークション|Bloom Now」開催概要
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日時:2026年3月15日(日)14:00-
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会場:東京国際フォーラム ホールD5
■結果概要
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ロット数:73点
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落札率:91.8%
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落札総額:8億7,945万1,000円
「SBI ART AUCTION TOKYO 2026」各種イベント企画実施報告
「Modern Legacy」および「Bloom Now」各セールの下見会・オークション開催期間中、東京国際フォーラム内の5つの会場にてイベントを展開いたしました。初の取り組みとなるサテライト展示も実施し、アートウィークを彩る重層的な鑑賞体験を提供いたしました。

地上広場で実施したPRキャンペーンには多くの方にご参加いただき、約2,000名に本セールのために制作した特別冊子を配布するとともに、延べ1,104名にコーヒーを提供いたしました。また、本セールではスタンプラリーを実施し、出品作品にちなんだスタンプを展開いたしました。
「twelvebooks Picks」オークションラインナップに着想を得て選書したアートブックの展示販売

「Modern Legacy」セールおよび「Bloom Now」セールの出品ラインナップから着想を得て、アートブック専門ディストリビューターであるtwelvebooksが独自の視点で選書したアートブックを紹介いたしました。将来のコレクター層との接点創出や育成、既存コレクター層の作品理解の促進に加え、アートブックの魅力の普及にも寄与いたしました。
トークイベント実施報告「知っておきたいフジタの話 足あと・筆あと・そして人々」

「Modern Legacy: An Important Japanese Collection of 20th & 21st Century Masters」セール開催日の3月14日(土)、オークションに先駆け、東京ステーションギャラリー学芸員・若山満大氏をお招きし、トークイベント「知っておきたいフジタの話 足あと・筆あと・そして人々」を開催いたしました。イベント終了後には、トーク内で紹介された藤田嗣治の作品を、下見会会場で実際にご覧になる参加者様の様子も見受けられました。
なお、本イベントの内容については、後日テキスト記録を公開予定です。
■開催概要
トークイベント「知っておきたいフジタの話 足あと・筆あと・そして人々」
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日時:2026年3月14日(土)11:00-12:00(受付開始:10:30-)
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会場:東京国際フォーラム ホールD5(〒100-0005 東京都千代田区丸の内3-5-1)
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登壇者:若山満大氏(東京ステーションギャラリー 学芸員)

【登壇者プロフィール】
若山満大(わかやま・みつひろ)
東京ステーションギャラリー学芸員。主な関心領域は、日本近現代美術史および写真史。愛知県美術館学芸員、あいちトリエンナーレ2016キュレトリアルチーム、アーツ前橋学芸員などを経て現職。2025年夏には、写真をキーワードに藤田嗣治の生涯を読み解く展覧会「藤田嗣治 絵画と写真」を企画し、フジタ研究に新たな視点を提示した。そのほか、「大西茂」(2026)、「安井仲治」(2023–2024)、「甲斐荘楠音」(2022)など、独自の表現を切り拓いた異才たちの個展を多数手がけている。共編著に『Photography? End?──7つのヴィジョンと7つの写真的経験』(magic hour edition、2022)。
今後のイベント詳細

■「第79回SBIアートオークション|LIVE STREAM AUCTION」(予定)
日程:2026年4月10日(金)、11日(土)
出品受付締切:出品受付は締め切りました。
会場:ライブ配信型オークションのため、オンラインでの開催となります。
■「第80回SBIアートオークション|Modern and Contemporary Art」(予定)
日程:2026年5月22日(金)、23日(土)
出品受付締切:出品受付は締め切りました。
会場:ヒルサイドフォーラム(〒150-0033 東京都渋谷区猿楽町18-8 ヒルサイドテラスF棟1階)
■「第81回SBIアートオークション|A Passage from the Important Japanese Collection」(予定)
日程:2026年5月30日(土)
出品受付締切:出品受付は締め切りました。
会場:ヒルサイドフォーラム(〒150-0033 東京都渋谷区猿楽町18-8 ヒルサイドテラスF棟1階)
■SBIアートオークション株式会社
美術品のオークション、売買、売買仲介、ファイナンス、アドバイザリー等、お客様のニーズに応じて、国内外の幅広いネットワークを活用した多角的な事業を展開しています。サービスの提供を通じて、より多くの方に美術品を所有する喜びや大切さ、面白さを伝えていくと同時に、美術品を永く大切にし、次の代につないでいくお手伝いをしております。
会社名:SBIアートオークション株式会社
代表者:代表取締役 藤山友宏
所在地:東京都江東区有明3-6-11 TFTビル東館
設立:2011年4月1日
ホームページ
※当社ウェブサイトを装ったなりすましにご注意ください。
