福島の「今」と向き合うために、福岡でひらく展覧会

NPO法人インビジブル(所在地:東京都中央区、理事長:山本曉甫)は、2018年より福島県浜通り地域で継続的に展開してきたアートプロジェクトを紹介する展覧会「FUKUSHIMA inVisible Journey ― この先、福島浜通り関係案内所 ―」を、2025年12月に福岡・VIEWWおよびマヌコーヒー ロースターズ クジラ店にて開催します。2026年1月には、京都での開催も予定しています。
地震、津波、原発事故から14年。一度、人が住めなくなった地域で、アートと暮らしが交わり新しいプロジェクトが生まれています。あなたの知らない福島と、ぜひ出会いにきてください。
展覧会について
「FUKUSHIMA inVisible Journey」は、NPO法人インビジブルが2018年から福島県浜通り地域で継続的に取り組んできた一連のアートプロジェクトの取り組みを介して、東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所事故という未曾有の複合災害を経験したこの地の「今」を、多角的な視点で発信する試みです。
リサーチやワークショップを通して生まれた作品、アーティストと住民による共創の記録や各活動のアーカイブ写真と共に、放射性物質の除染作業を象徴するフレコンバックという浜通りの日常風景の一部を展示します。会期中は、これまでに協働してきたアーティストや関係者とのトークイベントも開催します。
この地に複雑に積層する「見えない課題」に対する実践を、遠く離れた地域で開くこと。それを手がかりに対話を重ねていくことで、「福島の経験」が私たちの日常と地続きであると改めて気づくはずです。
展示内容
福島県浜通り地域で展開する9つのアートプロジェクト紹介
プロジェクトで制作された作品展示
協働パートナーたちと「福島の今とこれからを語る」トークイベント開催
開催概要
会期:2025年12月12日(金)– 14日(日) 10:00–19:00
マヌコーヒー ロースターズ クジラ店(〒810-0012 福岡市中央区白金1丁目18-28)
※なお、本企画は2026年1月に京都市内でも実施予定。
WEB:https://invisible.tokyo/fij
主催:NPO法人インビジブル
協力:桜井祐研究室(九州産業大学芸術学部)、TISSUE Inc.
※本展は、福島県「令和7年度ふるさと・きずな維持・再生支援事業」の補助金交付を受けて実施しています。
主催

NPO法人インビジブル
「invisible to visible(見えないものを可視化する)」を理念に、2015年に創業。これまで全国各地でアートプロジェクトを通じた地域再生や教育、観光、コミュニティ形成などに携わる。現在は、福島と東京――東日本大震災と東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所事故による複合災害を経験した地域と、その出来事を語る上で避けては通れない日本の中心――を行き来しながら、アートプロジェクトを起点に見落とされた問いや状況に視線を向け、しなやかな社会・制度・コミュニティの可能性を模索するための事業に取り組んでいる。
特に福島でのアートプロジェクトは、作品の完成のみを目的とするのではなく、活動プロセスの中で日々の営みを新たな視点で見つめ直し、考え、試し、学び、思考し続けることで、この地域の未来を考える試みでもある。
インビジブルは、アートプロジェクトを起点に活力を生み出す事業に取り組み、この地域が「復興=元に戻すこと」の文脈を超え、「生きた学びの場」として国内外の人が訪れる地域となる可能性を模索し続けている。
アートディレクション

土屋勇太(HOUSAKUinc.)
ブランディングデザイナー。 山形県生まれ。東北芸術工科大学卒業後、デザイン会社を数社経て、HOUSAKUinc.設立。東京から山形を中心に、さまざまな地域で、ビジュアルコミュニケーションを活かしたブランディングや空間づくりを行う。2025年にNYエンパイアステイトビルにブランディングデザインした鮨屋beauuオープン。
編集

嘉原妙
アートマネージャー。兵庫県生まれ。京都芸術大学卒業。大阪市立大学大学院創造都市研究科修士課程修了。NPO法人BEPPU PROJECTでアートプロジェクトの運営に従事し、アーツカウンシル東京で芸術文化の中間支援事業を経て、2022年に独立。宮島達男「時の海 – 東北」プロジェクトディレクター、女子美術大学非常勤講師、「めとてラボ」プロジェクトマネージャーとして活動。
福岡パートナー

桜井祐研究室(九州産業大学芸術学部)
編集者の桜井祐准教授が主宰。「媒介的実践としての編集的知」をテーマに、研究者・アーティスト・学生らと共に学際的なプロジェクトを展開。フィールドワークを通じて地域に埋もれた記憶や文化、見えにくい課題を掘り起こし、書籍・映像・Podcastなど多様なメディアで可視化の実践を行う。デザイン・編集・キュレーションを学ぶ学生たちが、アカデミズムと社会を接続する現場で実践的な学びを重ねている。
福岡パートナー

TISSUE Inc.
東京と福岡を拠点に2017年に設立。編集とデザインを広義に概念化し、さまざまな形で社会に関与していくことを旨とする。企業、行政、メディア、教育・研究機関、作家やアーティスト、伝統工芸や伝統文化などの多様な担い手と協働し、その価値を過去から未来を含む長い時間軸のなかで捉えながら、より遠くにボールを投げるように、未来の社会像をともに描くことを目指す。
問い合わせ
NPO法人インビジブル(担当:日向)
TEL:050-3010-8483 MAIL:q@invisible.tokyo