株式会社TRIAD(本社:東京都港区、代表取締役:倉持正之)が主催する第1回建築デザインコンペティション「Visional City Design Competition(ビジョナル シティ デザイン コンペティション)」において、一次審査を通過した12作品を発表いたします。

Visional City Design Competition:https://www.vcdc.jp/
審査員特別インタビュー(note):https://note.com/triad_pr
応募属性の多様性
本コンペティションには、国内外を問わず、学生、建築設計事務所や企業、教育機関、個人のクリエイターなど多様なバックグラウンドを持つ応募者から多くのエントリーが寄せられ、今回のコンペティションのテーマである「ディストピアの出口」に対し、多くの方に関心をいただきました。
対象エリアとしている都心6区(千代田区・中央区・港区・渋谷区・新宿区・目黒区)の中で、最も多かったのは渋谷区(約21%)、次いで、新宿区、千代田区、港区が(それぞれ約15%)と続きました。
特に渋谷区では、若者を中心に都市課題を感じている層の関心が高く、応募作品にもその課題意識が反映される傾向が見られました。
一次審査会レポートについて
一次審査会の様子を公式noteにて公開中です。作品全体に関する審査員のご意見や、通過作品に関するコメントなどを詳しくご覧いただけます。
一次審査会レポート(note):https://note.com/triad_pr/n/n88f4e118aa3e
二次審査会の開催について
12月3日(水)には、一次審査通過作品の制作者によるプレゼンテーションを実施し、審査員による議論を経て、最優秀賞、優秀賞、特別賞が決定される予定です。
一次審査通過作品一覧
※通過作品の掲載順は、順不同となります。
※作品画像にはぼかしを入れています。

ふるぷら
ー日本の共有クローゼット化ー
「“街全体をみんなのクローゼットにしよう”という提案、そして“何も作らない・何も壊さない”という発想が非常に面白く、ビジネスモデルとしても実現性がある。また、古着の取引をする際に人と人とのコミュニケーションも活発になるため、その点でも良い仕組みだと感じる」(林)

箱、咲く。
-日本橋箱崎町 首都高高架下 T-CAT舞台化計画-
「T-CAT(東京シティエアターミナル)は以前よりも注目される機会が減っているため、再生の必要性がある。このようにインバウンドコンテンツとして集客することで、再び注目される可能性が大いにある」(武藤)
「目の付けどころが素敵。日本橋らしく歌舞伎座を取り入れているだけでなく、“T-CAT”ということで猫をモチーフとして融合している点も面白い」(林)

P r ay P l ay R ay ~ 生を知る ~
「生死の意味を深く捉え、対症療法的ではない考え方を採用しているのが印象的。しんみりとした弔いの見直し提案をしているが、弔いに対する意識を急に変えるのは難しい中で、少しずつ移行させる措置になっているのも見事」(中村)
「沐浴を取り入れている点が非常に面白い。また、建物のデザインが特定の宗教に寄らずにニュートラルなものになっているのも良い」(林)

街区を縫う
-ガレージを縫い代とした新しい都市の見方-
「マンションの1階を商いできる住宅として貸し出すケースはよくあるが、そういったところから地域の交流が生まれる。(この作品は)ガレージの活用を提案しているが、そのように交流の場を設けることで街の風景は大きく変化する可能性があるだけでなく、賃貸で埋まらない1階を埋める効果も見込めるので、非常にリアリティがある」(谷尻)

国会議事動物公園
「アイロニカルではあるものの、これこそ“ディストピアの出口”であり、今回のコンペだからこそ評価される提案だと思う。また、『パンダ外交』という政治用語ともリンクしている部分もあり、個人的には高く評価したい」(齋藤)

Project: EARTH LINEs
「都市は地方からの物流が途絶えると今後滅びる可能性があるため、都市地帯で植生(農業)を行うという提案は、未来において大事なことだと感じる。今後AI時代でも失われない職業は農業と言われていることもあるが、それを抜きにしても、環境改善の一つの方法としてもなりうるのではないか」(谷尻)

Re-Stack 郵便施設の再構築
「以前から、郵便局が保有する土地が有効活用されていないことは問題視されている。そのような未消化の部分に焦点を当てている点が興味深いうえに、現実的かつ大きな可能性を秘めている提案だと感じた」(富田)

小さく住まい、大きく動く
「容積を最大化することが正しいとされている中で、母屋と、切り離した離れユニットを移動させ、有機的に敷地を繋げていくという考え方は、減築化と余剰容積再利用、に似てもいるが同じではなく、所謂、“最大化しない”提案をしているのが面白いと感じた」(富田)
「母屋をどう作るかが実現にあたっての課題とはなるが、十分リアリティがあり、こういった(母屋と離れを持つ)暮らし方をしたい人は多く存在すると思う」(武藤)

死とは何か
「墓地の扱いは非常に難しいが、(地下墓を作るという)このアイデアはその1つの読み解き方として現実性があると感じた。また、少子高齢化につれて今後さらに“死”と直面する場面が多くなってしまう世の中で、地下墓の在り方は非常に良いと感じる」(齋藤)

流転する砂
「現在の都市は、石や砂利を郊外から次々と運んで来る一方、盛り土をせずに捨ててしまっているという不思議な状況に陥っている。それを再生し、都心でサーキュラリティを完結させるというアイデアは非常に面白いうえに、粉砕機が都心で管理さえできれば現実的なラインのアイデアでもあると感じる」(齋藤)

愛と世界とラブホテル
「性に関して、思わず蓋をしたがる“不健康さ”があると思うが、ラブホテルという既存の建物を活用し、リノベーションから広がるというアイデアは非常に面白い。また、プレゼンテーションとしても論理的であると感じた」(武藤)
「以前は“性=隠すもの”という認識だったが、最近は少しずつオープンに捉えている印象があり、今後大きなテーマになり得る。まさに今取り上げるべきものだと感じている」(谷尻)

Plantia Tokyo ~ごみと人類との共生の場~
「都市のごみ問題に対して、愚直に向き合っているのが印象的。実現の可能性というよりも、“実現できたらいいな”というアイデアとして選んだ。まさに未来を想起させる提案だと感じる」(谷尻)
「様々な地域との比較で見ると、東京の問題のひとつに、インフラ依存型の生活があるのではないかと考えるようになった。そのため、インフラ設備に積極的に参加していくような慣習行動を作る意図は、とても意義深い提案だと思う」(中村)
Visional City Design Competitionとは
本コンペティションは、建築・アート・ビジネス・地域デザインなど、あらゆる分野の視点から、都市における課題の解決と新たな可能性を探ることを目的とし、社会と都市の未来をつなぐアイデアの発掘と発信を目指してまいります。
株式会社TRIAD
代表取締役:倉持 正之
資本金:1億円
所在地:東京都港区南青山2丁目26−1
事業内容:不動産投資事業/不動産管理事業/不動産開発及びリノベーション事業/不動産資産価値向上事業(一時保有含む)/不動産特定共同事業
URL : https://triad.company/
アライアンスパートナー
COZUCHI(コヅチ):https://cozuchi.com/ja/
COMMOSUS(コモサス):https://commosus.jp/
プロジェクト
Visional City Design Competition(ビジョナルシティデザインコンペティション):https://www.vcdc.jp/