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10月31日(金)新スペース「CADAN大手町」が始動、TOKYO TORCH 銭瓶町ビルディング1階

プレスリリース

一財団法人カルチャー・ヴィジョン・ジャパン

2025年10月20日(月)

10月31日(金)新スペース「CADAN大手町」が始動、TOKYO TORCH 銭瓶町ビルディング1階

この度、一般財団法人カルチャー・ヴィジョン・ジャパン(CVJ)は一般社団法人日本現代美術商協会(CADAN)と協業し、三菱地所株式会社のご協力のもと、TOKYO TORCH 銭瓶町ビルディング1階の「ぜにがめプレイス」(*1)にて「CADAN大手町」としてスペース運営を再始動する運びとなりました。2-3週間ごとの期間でCADANのメンバーギャラリーが交代で企画展を開催いたします。

カルチャー・ヴィジョン・ジャパン 代表理事 井上智治のコメント

アーティスト支援をミッションの一つとして活動してきた当財団は、この度三菱地所の協力を得て、日本の現代アートシーンを牽引する「CADAN」と協同でアートスペースを再始動します。丸の内仲通りでの運営に引き続き、幅広い層にアートに気軽に触れていただける機会を創出します。大手町というビジネス街である立地を生かし、周辺企業とのアートプログラムやレクチャーなどを企画していく拠点とします。この場所が、アーティストを継続的に支えるプラットフォームとして機能し、経済と文化の結びつきをより推進するものとなることを願います。

CADAN代表理事 山本裕子(ANOMALY代表)のコメント

CADANが運営するギャラリースペース「CADAN有楽町」を経て、この10月末日、新たに「CADAN大手町」がオープンします。これからCADANメンバーギャラリーが2-3週間に一度のペースで展覧会を開催し、ときにはトークイベントやギャザリングなど多彩な企画を展開していく予定です。どんな出会いや試みが生まれるのか、どうぞご期待ください。きっと新しい発見があるはずです。

本プロジェクトの実現にあたり、ご協力を賜りました一般財団法人カルチャー・ヴィジョン・ジャパン、三菱地所株式会社、また常日頃CADANを支えていただいている皆様に、心より御礼申し上げます。

本展の見どころ

新スペースでの記念すべき第一回目の展覧会は、関西を拠点にする4軒のギャラリーが[Yoshiaki Inoue Gallery(大阪)、The Third Gallery Aya(大阪)、MORI YU GALLERY(京都)、FINCH ARTS(京都)]がそれぞれの視点から

「越境」をテーマに選んだ8人のアーティストの作品を紹介します。

CADAN大手町ロゴ

開催概要

展覧会タイトル:「Transcending Borders 越境」

作家:井上廣子、笠原恵実子、黒田アキ、谷本真理、福岡道雄、藤安淳、藤原康博、松谷武判

会期:2025年10月31日(金)- 11月21日(金)

展覧会趣旨

「Transcending Borders 越境」 は国境や地域を超えることにとどまらず、 素材、技法、世代、精神性、文化背景といった枠組みを横断する行為として捉えられます。

本展は、世代や地域を越えて交錯する多様な実践を通じて、「境界を超える」アートの力を来場者に体感していただく試みです。

オープニングレセプション:10月31日(金)18:00-20:00

*18:30より出展ギャラリー及び一部出展作家よりご挨拶がございます。プレスの皆様もぜひご参加ください。

*隣接するスペース「YAU CENTER ぜにがめ」も同日オープニングイベントを実施します。合わせてご参加ください。

CADAN大手町

住所:〒100-0004 東京都千代田区大手町2丁目6-3銭瓶町ビルディング1階

営業時間:火〜土 12-19時 展覧会最終日-17時定休日:日・月・祝

Website: https://cadan.org/MAP: https://maps.app.goo.gl/vT4ieNL5YTjqxXj56

今後の予定 *内容は変更になる場合があります

2025年11月25日(火)-12月13日(土)Satoko Oe Contemporary, WAITINGROOMによる企画展

2025年12月16日(火)- 2026年1月10日(土)ミクロサロン

一般財団法人カルチャー・ヴィジョン・ジャパン(CVJ)とは

「文化・芸術立国日本」の実現に向けた取り組みを、アート・クリエイティブと産官学が連携して、長期的な視点に立って戦略的に行うことを目的として2014 年に設立。クリエイター・アーティストと産官学をつなぐプラットフォームとして、文化経済戦略事業や文化芸術支援の仕組み作りを行う。

「CADAN有楽町」「CADAN大手町」の誘致、運営を協業。

http://cvj.or.jp/

CADANとは

CADAN(一般社団法人日本現代美術商協会)は若手から老舗まで日本国内50軒のコンテンポラリーアートギャラリーが加盟する非営利の業界団体。2015年の発足以来、日本の現代美術の発展に寄与することを目的に活動。ギャラリースペース「CADAN有楽町」(2020-23, 2024-25)が、2025年10月末に「CADAN大手町」として移転、再始動する。

(*1) ぜにがめプレイス

東京都下水道局が銭瓶町ビルディング1階に整備した情報発信拠点(2022年8月2日開設)。東京都下水道局が所有し、大手町、丸の内などの汚水を水再生センターに送水する重要なインフラである銭瓶町ポンプ所が設置されている。大丸有エリアマネジメント協会と連携して下水道の広報やエリア活性化を推進する取り組みを実施している。

本件に関するお問い合わせ

info@cadan.org 090-1112-7678(CADAN事務局・高村)

展覧会 「Transcending Borders 越境」

Appendix 1. 作家プロフィール

井上廣子 Hiroko Inoue:大阪府生まれ。大学時代に文化人類学を学び、沖縄で出会った琉球藍の染色文化に惹かれ、1974〜75年に現地で染織を学ぶ。1995年の阪神淡路大震災を契機に、社会的な視点を取り入れた制作へと転換し、孤立や隔離をテーマとした《不在 Absence》(1997–2001)で注目を集める。1998年、大阪トリエンナーレで特別賞を受賞し、以後はドイツと日本を拠点に国際的に活動。2023〜24年にはベルリンで難民女性たちと出会い、信頼関係のもとに撮影した肖像シリーズ《Being in the face》を制作。人間の尊厳や境界の問題に光を当て続けている。

[presented by Yoshiaki Inoue Gallery]

笠原恵実子 Emiko Kasahara:1988年多摩美術大学大学院美術研究科修了。彫刻、オブジェクト、写真、映像、パフォーマンスなどのメディアを用い、女性や身体、性差といったテーマから、宗教性や制度、植民地主義といった社会構造を問う表現を展開、主なプロジェクトに、85か国の教会の献金箱を記録した《OFFERING》や、戦時中の陶器製手榴弾を扱った《K1001K》などがある。第3回光州ビエンナーレ(2000)、横浜トリエンナーレ(2001・2014)、シドニー・ビエンナーレ(2004)、PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭(2015)など国内外で発表、収蔵先に東京都現代美術館、京都国立近代美術館、栃木県立美術館、クイーンズランドアートギャラリー(ブリスベン)、バークレー美術館(UCバークレー大学)、フォグアート美術館(ハーバード大学)、カンターアーツセンター(スタンフォード大学)、ドイツ銀行などがある。

[presented by The Third Gallery Aya]

黒田アキ Aki Kuroda:1944年京都生まれ、1970年よりパリ在住。1980年パリ国際ビエンナーレ以降、世界各国で個展を開催。1989年ポンピドー・センターにて展覧(PASSAGE DE L’HEURE BLEUE),1993年東京国立近代美術館において個展。翌年、国立国際美術館にて個展開催。1995年サンパウロ・ビエンナーレ参加。1993年『パラード』のパリオペラ座の舞台美術を手がける。ヨーロッパ写真美術館にて写真と絵画での個展。建築家リチャード・ロジャース氏との京都府南山城村立小学校のアートワーク,東京ドームMEETS PORT HALLなどのパブリックアート『COSMOGARDEN(宇宙庭園)』を制作(9mのオブジェを制作)。近年は、以前から描き続けてきた人型figure作品はもとより、ミノタウロスと自画像を綯い交ぜにしたSelf portraitや宇宙に浮かぶ都市organic city breakingなど荒々しい筆致のペインティングを描くなど、80歳を超える今尚、絵画とオプジェ、インスタレーションと常にメディアを越境し、変容し続ける希有な作家です。

[presented by Mori Yu Gallery]

谷本真理 Mari Tanimoto:1986年兵庫県生まれ。2012年京都市立芸術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了。『遊び』や『偶然性』を孕んだ作品を制作。主な個展に、2023年「デイリー・セラピスト」(NADiff A/P/A/R/T、東京)、「Story Time」(PETER AUGUSTUS 、アメリカ) など。主なグループ展に、2022年「ON-ものと身体、接点から」(清須市はるひ美術館、愛知)、2021年「Slow Culture」(@KCUA、京都)、2011年「新・陶・宣言」(豊田市美術館、愛知)などがある。[presented by FINCH ARTS]

福岡道雄Michio Fukuoka:1936年、大阪府堺市に生まれる。生後まもなく中国北京に渡り、終戦後に帰国。中学2年まで滋賀県海津で過ごす。早くから彫刻家を志し1955年大阪市立美術研究所彫刻室に入所。1958年海辺の砂に石膏を流し込んだ「SAND」シリーズを初個展で発表し注目される。以降、反芸術的作品「何もすることがない」、ため息を彫刻素材として捉えた「ピンクバルーン」、黒い箱状のアトリエや周辺の光景、波の表情による彫刻、平面に言葉を刻み込んだ「僕達は本当に怯えなくてもいいのでしょうか」など戦後の日本における現代美術を代表する彫刻家の一人として国内外で多数の展覧会に発表をつづけるが、2005年、想像力の回帰を自覚し「つくらない彫刻家」となる。主な展覧会として「現代美術の新世代展」(東京国立近代美術館、1966)、「第16回サンパウロ・ビエンナーレ」(1981)、「ヨコハマトリエンナーレ2014」、「福岡道雄 つくらない彫刻家」(国立国際美術館、大阪、2017)などがある。[presented by FINCH ARTS]

藤安淳 Jun Fujiyasu:東京都出身。同志社大学経済学部卒業。「他者との関係性」をテーマに、自身が双子である事実と向き合いながらアイデンティティを掘り下げ、「見る」とは、あるいは「在る」とはについて考察した作品を、写真を主として発表を続けている。近年の主な展覧会に、「人間より大きな世界へ」榕异(ロンイー)美術館(上海 2021)、「至近距離の宇宙 日本の新進作家 vol.16」東京都写真美術館(東京 2019)、「double trouble/double grins/is it so with/twins」Lothringer13 Halle(ミュンヘン 2019)、個展「かさなるひかり」高松市美術館 1階図書コーナー(香川 2025)、個展「かさなるひかり」光兎舎(京都 2023)、個展「Sense of Wonder」元淳風小学校(京都 2019)、個展「empathize」The Third Gallery Aya(大阪 2017)などがある。主な作品収蔵先として東京都写真美術館、Shanghai Duolun Museum of Modern Artなど。[presented by The Third Gallery Aya]

藤原康博 Yasuhiro Fujiwara:1968年三重県生まれ。1992年多摩美術大学美術学部絵画科油絵専攻卒業。2002年Chelsea College of Art and Design MA Fine Art, London修了。主な展覧会に「Y2 project 藤原康博 -記憶の稜線を歩く」(三重県立美術館柳原義達記念館、2023)、「感覚の領域 今、『経験する』ということ」(国立国際美術館、大阪、2022)、「パラランドスケープ“風景”をめぐる想像力の現在」(三重県立美術館、2019)など。銀座メゾンエルメスやHermès Hong Kongなど国内外のエルメスウィンドウのディスプレイも手掛ける。平面に加え、自身が夢をみた記憶を絵画ではなく箱に閉じ込めてしまうオブジェシリーズや記憶の稜線と題して現実と夢の線引きを越境するかのような絵画を描き続けている。パブリック・コレクションに国立国際美術館(大阪)、三重県立美術館(三重)、Hwajeong Museum(韓国)、Hana bank(韓国)、THYSSEN – BORNEMISZA ART CONTEMPORARY(オーストリア)など。[presented by Mori Yu Gallery]

松谷武判 Takesada Matsutani:1937年大阪府生まれ。日本画を学んだのち、1963年に戦後日本の前衛芸術を牽引した「具体美術協会」に参加。木工用ビニール接着剤(ボンド)の物質性を生かした有機的なレリーフ作品を発表し、膨らみや垂れといった官能的な形態で絵画の可能性を拡張した。1966年に第1回毎日美術コンクールでグランプリを受賞し渡仏、S.W.ヘイターのアトリエ17で研鑽を積み、1970年に版画工房を設立。その後再び絵画制作を開始し、ボンド造形面を鉛筆で黒く塗りつぶす独自技法を確立。絵画と彫刻の境界を越える実験的表現は高く評価され、2017年ヴェネツィア・ビエンナーレや2019年ポンピドゥー・センター個展など、国際的に活躍を続ける。[presented by Yoshiaki Inoue Gallery]

(次ページに続く)

展覧会 「Transcending Borders 越境」

[Appendix 2. 作品画像] All images: ⓒ the artists

1.   井上廣子 《Being in the Face #18_(Afghanistan)》 2025, archival pigment print, wax, 22.5×16cm, Courtesy of Yoshiaki Inoue Gallery
2.   黒田アキ 《COSMOGARDEN》 2025, mixed media on canvas, 91×116.7cm, Courtesy of Mori Yu Gallery
3.   谷本真理 《Pansies》 2024, ceramic, φ100×H165 mm, Courtesy of FINCH ARTS
4.   福岡道雄 《私達は本当に怯えなくてもいいのでしょうか(椿)》 2000, 木、FRP, H120 x W30 x D30 cm, Courtesy of FINCH ARTS
5.   藤安淳 《Layered Lights #010》 Courtesy of The Third Gallery Aya
6.    藤原康博 《迷宮〜記憶の稜線を歩く〜》 2025, oil on canvas, 53×45.5cm, Courtesy of Mori Yu Gallery
7.    松谷武判 《Deux Cercles -09/ 円》 2009, Vinyl adhesive, graphite pencil, Japanese paper on canvas, mounted on plywood board, 21×15cm, Courtesy of Yoshiaki Inoue Gallery
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