月曜日, 6月 23, 2025
ホームイベント【東條會館写真研究所】外山リョウスケ「Tempusgraph_拡張する写真の地平」<2025年7月11日(金)〜9月15日(月祝)>

【東條會館写真研究所】外山リョウスケ「Tempusgraph_拡張する写真の地平」<2025年7月11日(金)〜9月15日(月祝)>

時間の姿を写しとる独自の技法を体験するインスタレーション/Galerie GEEK/ARTと合同開催

東條會館写真研究所(東京都千代田区麹町1-6-12)では、7月11日(金)より写真家・外山リョウスケ(Ryosuke TOYAMA)の展示「Tempusgraph_拡張する写真の地平」を開催いたします。

写真が生まれるより遥か昔、人々は光が描く自然現象に驚き、感動し、そこに知性と想像力を働かせてきました。AIの台頭によって視覚表現のあり方が揺らぎつつある現代において、外山リョウスケは、写真の原点とも言える「光の現象」へと立ち返ります。その探究の中で、時間の姿を写しとる独自の技法《Tempusgraph(テンプスグラフ)》を発見・命名しました。

Tempus は「時間」、graph は「描く」を意味します。本展では、この技法を軸に、写真という表現の過去と未来の地平を見つめ直すことを試みています。過去の光学・カメラ・写真における重要な発見を追体験するインスタレーションに没入してみてください。

また、Galerie GEEK/ART(東京都渋谷区神宮前6-23-6 1F)では、外山リョウスケの作品展示「Tempusgraph_二十四節氣:Colors of Time」を合同開催しております。両施設を体験することでより深く《Tempusgraph(テンプスグラフ)》を味わっていただけます。

皆様のご来場を心よりお待ち申し上げております。

※作品の購入については、東條會館写真研究所(info-photo-lab@tojo.co.jp)までお問い合わせください。

東條會館写真研究所6F展示イメージ

Tempusgraph:時間と光の記録

フィルム面を90度回転させることで、光の進行方向と時間軸が一致し、像の中に時間の変化が可視化される。実際にカメラオブスキュラに入り、Tempusgraph誕生のきっかけとなった観察──像がスクリーン上を流れる現象──を体験する。

本展示全体の出発点であり、最上階から始まる時間の旅の入口。

可視化の転換点:カメラオブスキュラとレンズ

カメラオブスキュラにレンズが取り付けられたとき、世界の見え方は変わった。ピンホールとレンズの切り替わった時代の感覚を体験し、その鮮鋭な像の立ち上がりに触れてもらう。

光は、知を照らす手がかりであると同時に、視覚芸術への扉でもあった。

科学からアートへ──光を巡る人類の転換点に立ち会う部屋である。

東條會館写真研究所5F展示イメージ
東條會館写真研究所B1F展示イメージ

最古の観察:アリストテレスと墨子

二人の哲学者の光学的観察が再現される。アリストテレスが日蝕の木漏れ日をプラタナスの下で目撃した瞬間、墨子が灯火の像が衝立の穴を通って逆さまに映ることに気づいた場面。それは偶然の発見でありながら、後の光学の礎を築いた重要な観察だった。

この部屋に飾られるのは、まだ「写真」が生まれる以前の、まなざしの記憶である。これらの観察は、特定の文化圏に依存しない普遍的な知的経験と考えられる。火を扱うこと、物を叩いて音を生むことと同様に、ピンホール現象もまた、人類が世界を理解しようとした重要な発見の一つであった。

光に驚き、像に心を動かされた、最初の人々の痕跡が、ここに静かに置かれている。

【Tempusgraph_拡張する写真の地平 展示概要】

展示会タイトル|Tempusgraph_拡張する写真の地平

 アーティスト|外山リョウスケ(Ryosuke TOYAMA)

     会期|2025年7月11日(金)〜9月15日(月祝)

     会場|東條會館写真研究所(東京都千代田区麹町1-6-12)

     時間|金・土・日・祝13:00~19:00

    入場料|無料

     web|https://photo-lab.tojo.co.jp/

  instagram|https://www.instagram.com/tojo_kaikan_photo_lab/

Tempusgraph_アーティストイベント

  • Tempusgraphを紐解く暗室体験(仮):2025年8月30日(土)

    外山リョウスケによるTempusgraphの制作方法とその意味を解説します。そして、実際に撮影を行い、暗室での現像/プリントを通じて、像が現れる様を楽しみます。(協力:アトリエ シャテーニュ/会場:東條會館写真研究所)

  • 星空とレンズのワークショップ(仮)2025年9月9日(火)

    レンズを用いて皇居に浮かぶ月や星の光で遊びながら、光の不思議を楽しみます。宇宙とカメラの仕組みの共通点も見つけられるかもしれません。(協力:株式会社ビクセン/会場:東條會館写真研究所)

詳細・お問い合わせ・お申し込み|2025年7月10日公開予定(https://peatix.com/event/4465958/view

【合同開催|Tempusgraph 二十四節氣:Colors of Time】

展示会タイトル|Tempusgraph 二十四節氣:Colors of Time

 アーティスト|外山リョウスケ(Ryosuke TOYAMA)

     会期|Galerie GEEK/ART(東京都渋谷区神宮前6-23-6 1F)

     時間|月・木・金 14:00~18:00/土・日・祝 13:00~19:00

    休館日|火・水

    入場料|無料

     web|https://geek.art/

  instagram|https://www.instagram.com/galerie.geekart/

アーティスト紹介

外山リョウスケ(Ryosuke TOYAMA)

1980年東京生まれ。2008年に工芸を継ぐ職人のポートレイト『種』を撮影して以降、手作業が生み出すモノとして強い写真を作るべく、写真史を遡りながら、光・時間をテーマに古典技法を取り入れた作品制作をしている。

写真・カメラは、世の中の技術革新や社会情勢の影響を受けながら、より効率的に光を捉えるために発展し、数々の技法や機材が生み出されては、歴史に埋もれてきた。その途中で放棄された過去の技法たちにフォーカスし、自ら体験し現代に当てはめる中で、新たな表現を模索している。現在はカメラオブスキュラの、紀元前から自然現象を解明するための器具として利用されてきた側面に着目し、自ら発見した「時間の形」を撮影する新しい技法『Tempusgraph』を用いて作品制作を行なっている。

https://ryosuketoyama.jp


      企画|アトリエ シャテーニュ

      協力|株式会社ビクセン 有限会社スタジオアクア TWOTONE INC. 株式会社A-KAK

      後援|東京メトロポリタンテレビジョン株式会社

主催・運営・企画|株式会社東條會館


【東條會館について】

1912年麹町に写真スタジオを開業して以来、株式会社東條會館は、お客様の人生の祝事に立ち会って参りました。現在でも、写真スタジオTojo Photo Studio、ビューティーサロンMaison de Beauteなどを運営し、その時は100年余を数えます。

本会場「東條會館写真研究所」は、その名の通り、写真の制作に必要となる感光材料や印画紙の研究をはじめ、数多くの現像・プリント・修正作業が手作業で行われていた歴史ある建物です。デジタル写真が中心となった今日でも、受け継がれた技術と先人たちの想いを伝えるべく、この場所を基点に、東條会館は活動を続けています。

【Tojo Photo Studio】

東條會館の創業当初から続く写真スタジオ。創業者、東條卯作が常々口にしていた「お客様の幸せな瞬間の唯一の目撃者である」ということを肝に命じ撮影してきた肖像写真は、皇室や政財界でも多くの方にご愛顧いただいてまいりました。人生の様々な記念日をかけがえのない思い出として残せるよう、レンタル衣装、ヘア、メイク、写真撮影までお一人お一人に丁寧にご提案しています。マタニティ、お宮参り、七五三、お受験、成人式、ご結婚等、世代と時を超えてご利用いただけます。また、現在では貴重となった8×10inchの大型フィルムカメラでの撮影も承っております。

https://www.tojo.co.jp/photo-studio

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