空間を文化の主体とする新しい文化概念「FUDO」を提案する国際プロジェクト発足。

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新たな挑戦に向けた、第1回シンポジウム「文化の主体を「モノ」から「空間」へ。社会・風土を耕す『FUDO』」開催のお知らせ

この度、一般社団法人Japan FUDO Culture Institute(代表理事:吉見俊哉、理事:吉川稔)を創設し、文化の主体を「モノ」から「空間」へ転換する新しい概念「FUDO」を提案し、その実践を通じて文化の価値の捉え方を更新する国際プロジェクトを開始します。

「FUDO」は、気候や土地などを意味する従来の”風土”ではなく、「人間と環境との関係によって成立する場の経験」を指す言葉として提案します。

これまでの文化発信は、作品や作家や技術を中心に、例えば、美術工芸品、建築、室礼、食事など個別のジャンルで語られることが多くありました。しかし、日本の強みは、工芸や建築をはじめとする様々なモノ、建築家や料理人などのヒト、そして、その技術を中心に、それらを取り巻く空間、設えなど、様々な要素を総合した空間・時間そのものだと考えます。

さらに、光と影、音、香り、所作や作法などの身体の動き、時間の流れやその蓄積など、物理的な形を持たないコトに、モノやヒトが相互に関係することで生まれる体験こそが、日本的な文化の本質だと考えます。

本プロジェクトの目的は、日本文化を紹介することではありません。現代において、空間体験そのものを作品とする実践は世界的にも広がっています。こうした国際的な潮流と接続しながら、新しい文化概念として「FUDO」を提案します。本プロジェクトでは、理論を掲示するとともに、国内外のアーティスト、建築家、研究者などと連携した「空間での体験」を提供するプログラムを実践し、文化の主体を「モノ」から「空間」へと転換することで、文化の枠組みを更新することを目指します

そして、新たな挑戦に向け、5月28日(木)14:00より、建築家の隈研吾氏、ジャーナリストの林信行氏、当社団法人代表理事の吉見俊哉による第1回シンポジウム「文化の主体を「モノ」から「空間」へ。社会・風土を耕す『FUDO』」を開催します。

【シンポジウム概要】

日 時:5月28日(木)14:00~16:30

場 所:kudan house(千代田区九段北1-15-9)

登壇者:隈 研吾(建築家)、

    吉見俊哉(社会学者。國學院大学観光まちづくり学部教授、東京大学名誉教授)

ファシリテーター:林 信行(ジャーナリスト)

参加申込:https://fudo260528.peatix.com

※プログラム内容は現時点の内容です。今後更新する予定です。

【吉見俊哉代表理事からのご挨拶】

風土は、土と風から成る。土の歴史は、地球46億年の歴史の中でわずか5億年にすぎないとされる。植物と微生物の複雑な腐食プロセスを経て醸成されてきたそれは、土地によって組成がすべて異なる。その土の上に林ができ、森ができ、湧き水が生じ、川が流れ、木々の間を風が吹いていった。この自然のとてつもない貴重さを、近代以前の人類は知っていた。人々は、自分たちが自然の中にあることを知った上で、その自然に手を加え、作物を得、様々な手技によってかたちあるものを作った。近代はこの人類と自然との紐帯を技術の力で断ち切れると信じたが、地球温暖化、大災害、海洋汚染、森林荒廃、戦争といった21世紀の私たちが直面している現実は、それが過信であったことを教える。私たちの文明の未来にとって、自然との関係のリバランスが必要である。そしてそれを先導するのは、現代アートの想像力であるように思う。この意味でのアートは、限りなく工芸に近いものとなる。FUDOはそうした想像力を、グローバルな視野の中で発見し、評価し、これに言葉を与えていく。

【一般社団法人Japan FUDO Culture Instituteについて】

自然を耕す「Agriculture」と、文化を意味する「Culture」は同じ語源を持ち、「Culture」は、社会を耕すという意味を含んでいます。「Japan FUDO Culture Institute」は、現在当たり前に感じている社会や風土を改めて耕し、新たな視点で捉えるという意味を込めています。そして、日本の歴史・慣習・空間全体の価値の意味付け、人間と環境との関係によって成立する場の経験の創出と、流通の設計を地続きで行い、日本的な価値観における文化をブランドとして国際的に発信し、実践と検証をしながら、理念と仕組みを構築します。

〇理事プロフィール

吉見 俊哉(よしみ しゅんや)

社会学者。1957 年、東京生まれ。國學院大学観光まちづくり学部教授、東京大学名誉教授。

上演論的アプローチから都市論、メディア論を展開、日本のカルチュラル・スタディーズで中心的な役割を果たしてきた。長く東京大学で教え、大学院情報学環長、大学総合研究センター長、教育企画室長、副学長などを歴任。また、東京大学新聞社理事長、東京大学出版会理事長、日本マス・コミュニケーション学会会長、デジタルアーカイブ学会長、東京文化資源会議会長なども歴任する

吉川 稔(よしかわ みのる)

1965年大阪府生まれ。1989年に神戸大学農学部を卒業し、 住友信託銀行に就職。2001年ルシェルブルー(現リステアホールディングス)の取締役、04年に副社長に就任。10年よりクール・ジャパン官民有識者会議委員。12年から東邦レオのアドバイザーとなり、16年11月から東邦レオ社長。

【組織概要】

名  称:一般社団法人Japan FUDO Culture Institute

所 在 地:〒102-0073 東京都千代田区九段北1丁目15−9(九段ハウス)

設  立:2026年1月

代表理事:吉見俊哉

理  事:吉川稔

公式サイト:https://japanfudocultureinstitute.com

お問合わせ:contact@japanfudocultureinstitute.com