「生きづらさ」を「創造性」に変える。岡山発デザインブランド「HDL(人おこしデザインラボ)」一周年

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「生きづらさ」を「創造性」に変える。岡山発デザインブランド「HDL(人おこしデザインラボ)」一周年のメイン画像

ひきこもり・不登校の若者が描く未来 ─ 人おこしシェアハウスから生まれた「社会参加」の新しいカタチ

生きづらさを抱えたクリエイターによる、オリジナルデザインです。

NPO法人山村エンタープライズ(所在地:岡山県美作市田殿2921、代表理事:能登大次)が運営する、生きづらさを抱えた若者のための「人おこしシェアハウス」から生まれたデザインブランド「HDL(人おこしデザインラボ)」が、2025年12月で一周年を迎えました。

内閣府の最新調査(令和4年度)によると、日本国内のひきこもり状態にある方は推計146万人。データ上、約50人に1人がひきこもっていることになります。

「HDL」は、そんな若者たちの「好き」や「得意」を活かして、「就労」とは違う新しい社会参加の形を模索する試みです。この一年間で4名のクリエイターが参加し、22種類のオリジナルデザインから105点の商品を販売。SUZURI(オンデマンド型オンライン販売プラットフォーム)を通じて全国のお客様に届けられ、総売上38万円超を達成しました。


【本リリースのポイント】

  1. 「支援を受ける側」から「作り手」へ ─ 若者の価値転換ストーリー

  2. ひきこもりの出口は「就労」だけではない─ 「好き」「得意」から広がる社会

  3. 応援消費の仕組み ─ 購入が若者の自立につながる

  4. 厚生労働省も認める効果 ─ 創作活動による自己肯定感の向上とメンタルヘルス改善


「人おこしシェアハウス」入居者による作品【Umate】

【HDL誕生の背景】

■ 「人おこしシェアハウス」とは

「人おこし」は、ひきこもりや不登校など生きづらさを抱えた若者が、共同生活を通じて自立を目指すシェアハウス。岡山県美作市の豊かな自然に囲まれた環境で、スタッフや専門家、地域の人々、農家、企業等のサポートを受けながら、「さまざまな体験」を通じて一歩ずつ前に進んでいます。

従来の支援施設では「就労支援」や「生活訓練」が中心でしたが、私たちは、若者一人ひとりが「好き」「得意」を広げることで「自分らしい」生き方を取り戻すことこそが、ほんとうの意味での「生きづらさ」からの脱却であると考え、就労が苦手な人でも社会参加できる新しい形として、デザインブランド「HDL(人おこしデザインラボ)」を立ち上げました。

■ なぜ「アート・デザイン」なのか

厚生労働省の調査では、絵を描いたり物を創ったりする創作活動が、言語記憶機能の改善や精神的な安定に効果があることが示されています。

「人おこしシェアハウス」では、アーティストや臨床美術の専門家を講師に招いたワークショップを開催したり、日常的にものづくりやDIYを体験活動に取り入れるなど、若者たちが自分の「好き」や「得意」を発見し、楽しむことができる創作活動の時間をとても大切にしています。


「バナナと坊や」マルチケース
「レモン小太郎」ワンポイント・キャップ

「シェアハウスに集まる若者たちの中には、絵を描くなどのビジュアル・センスが突出している、音楽的感覚が飛び抜けている、文章表現が独特で美しい、など特別な才能を持っている方がたくさんいます。でも残念ながら現在の日本社会では、それらは「就労」に結びつかないという理由で、あたかも価値のないもののように扱われてしまっているんです。本来そういった「好き」「得意」こそが、「自分らしく生きる」ための心の基礎になる部分なのに。HDLは、そんな彼らが自分らしく社会参加できる形を模索する中で生まれてきたプロジェクトの一つなんです。」と、NPO法人山村エンタープライズ代表の能登は語ります。


【一周年の成果】

■ 数字で見るHDLの一年

参加クリエイター数:4名(年齢:18~35歳)

オリジナルデザイン数:22種類

販売点数:105点総売上:380,557円

収益配分:売上の3分の2を作家に、3分の1を運営資金に

販売プラットフォーム:SUZURI(オンデマンド型)

■ クリエイターの声

「誰かに気に入ってもらえたら嬉しいな、と思って描きました」

「描いたイラストをどんな商品にして販売しようか考えるのがとても楽しかったです。」

「Tシャツとして販売するにしても、その素材や色、そしてイラストの配置等、自分で決められることがたくさんあったので、ワクワク楽しみながら作業ができました。」

「収入としてお金を受け取った時は、嬉しかったです。」

「忘れた頃にお金が入ったので、これが棚からぼたもちってやつなのかな〜(笑)という感じで、なんだかふわふわした感じの喜びでした。」

「イラストそのものもですが、個人的には名前もこだわってつけたので、そこも注目してもらえたら嬉しいです。」

ぼくたちのたびだち|ワンポイントTシャツ|3740円
とらまる|フルグラフィックTシャツ|5324円

【今後の展開】

■ 2年目に向けて ─ HDLで描く新しい働き方の未来

従来の働き方では、週5日・1日8時間の就労が当たり前とされてきました。しかし、体調や特性により、そうした働き方が難しい人も少なくありません。

HDLは、週2〜3日の軽度な労働と、デザインによる収益を組み合わせることで、無理なく生活できる新しいモデルを模索しています。「好き」や「得意」を活かした創作活動が、生活を支える収入源になる。そんな社会を実現したいと考えています。

■具体的な目標

  1. 2年目の年間売上目標100万円:クリエイター収入の増加

  2. デザイン業務受注:HDLを広告塔としてクリエイターが案件を受注

  3. 企業コラボレーション:地元企業や全国ブランドとのコラボ商品開発


【HDL商品のご紹介】

■ 主な商品ラインナップ

22種類のオリジナルデザインから、105点の商品を販売

  • ファッション(Tシャツ、スウェット、パーカー)

  • ファッション雑貨(キャップ、靴下)

  • 雑貨・文具(ノート、マルチケース、キーホルダー)

  • 日用品(マグカップ、タンブラーetc)

ねころがるねこ|ランチトートバッグ|2970円
コンセント|スタンダードTシャツ|4598円

■ 購入方法

オンラインストア:「HDL 人おこしデザインラボ」ページ


【本件に関するお問い合わせ先】

NPO法人山村エンタープライズ「人おこしシェアハウス」

所在地:〒707-0012 岡山県美作市田殿2921

代表理事:能登大次

TEL:0868-73-0020

E-mail:sanson.asia@gmail.com

【関連URL】

【取材について】

  • 施設見学、施設撮影、代表者インタビューが可能です

  • オンライン取材にも対応いたします

【参考資料】

■ 引用データ出典

文部科学省「令和5年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」(令和6年10月31日公表)内閣府「生活状況に関する調査」(令和4年度実施)厚生労働省『あたまとからだを元気にするMCIハンドブック』内閣官房 まち・ひと・しごと創生本部事務局「東京圏在住者の約半数が、地方圏での暮らしに関心あり」(2020年1月)

■ NPO法人山村エンタープライズについて

岡山県美作市を拠点に、過疎地域の活性化と若者の自立支援を行うNPO法人。「人おこしシェアハウス」の運営を通じて、ひきこもりや不登校など生きづらさを抱えた若者が、自立を目指す場を提供しています。

  • 設立:2015年4月

  • 代表理事:能登大次

  • 事業内容:若者自立支援事業(人おこしシェアハウス運営)、子どもの居場所事業(廃校利活用による居場所運営)、デザインブランド事業(HDL運営) 等