マルチメディアアートの巨匠、日本初の大規模個展「トニー・アウスラー:技術と霊知のはざま~魔術、メディア、アート~」がTOKYO NODEにて開催決定!

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森ビル株式会社(東京都港区、代表取締役社⻑:辻 慎吾)が運営する、⻁ノ⾨ヒルズの情報発信拠点「TOKYO NODE(東京ノード)」は、2026年7月3日(金)から9月27日(日)までの期間、アメリカを代表するマルチメディアアートの先駆者、トニー・アウスラー(1957年-)による日本初の大規模個展「トニー・アウスラー:技術と霊知のはざま~魔術、メディア、アート~」を開催します。

トニー・アウスラー(1957年-)は、映像、彫刻、音、光、言葉を組み合わせた不可思議な没入型インスタレーションで知られるアーティストです。映像インスタレーションやプロジェクションマッピングといった立体物に映像を投影する表現スタイルを切り開いたパイオニアであり、イメージと物語、テクノロジーと人間心理、ビリーフシステム(信念)、そして社会の複雑な関係を鋭く問い続けてきました。

アウスラーの作品世界は、ポップ・カルチャーやサブカルチャーから、科学、陰謀論、宗教、超常現象、宇宙に至るまで、多様な領域へ広がります。詩的なまなざしとユーモアを通して、データの流れや監視システム、霊や信号といった現代社会における「見えないもの」への欲望と不安を映し出し、観る者の感覚を通じた思索の旅へと誘います。

本展では、現代美術家のジム・ショーも参加した初期作品《プライベート》(1994-1997年)や 《スペキュラー》(2021年)などの主要作を通覧するとともに、制作開始から四半世紀を超えて作品化される未発表作、そして本展のためのサイトスペシフィックな最新作などを発表します。加えて、アウスラーの創造の源泉でもある、科学、魔術、未確認現象などの約3,000点に及ぶ彼の収集資料の中から、今回のために厳選されたアーカイブ資料も展示されます。

近年、AIや監視技術、生成メディアの発展により、私たちの知覚や信じるものは大きく変化しています。同時に、スピリチュアルや未確認現象への関心も高まっています。こうした状況のなか、「テクノロジーと霊知のはざま」を見つめてきたアウスラーの作品は、今私たちに重要な問いを投げかけています。

本展は、魔術、メディア、アート、テクノロジーに関心を持つすべての人に、刺激的な体験をもたらします。

本展の見どころ

  • マルチメディアアートの第一人者の代表作が一堂に会する日本初の大規模個展
    日本を含む世界中の現代アートシーンを牽引してきた世界的巨匠の日本初の大規模個展。《プライベート》(1994-1997年)や《ダスト》 (2006年)、《ロック2、4、6 》 (2010年)、またパルク・デ・アトリエ(アルル、フランス)およびルマ ・ウェストバウ (チューリッヒ、スイス)のためにルマ財団の委託により制作され、現在はニューヨーク近代美術館(MoMA)に収蔵されている《予測不可能なもの》(2015-2016年)、さらに初公開の新作など、初期から現在までの代表作を網羅的に紹介します。出展作品の半数以上が、日本初公開です。

  • デヴィッド・ボウイとの共作を、四半世紀越しに初めて作品化し、世界初公開
    アウスラーは、現代美術家マイク・ケリー、ミュージシャンのキム・ゴードン、作家でありパフォーマーのコンスタンス・デヨング、映像作家のトニー・コンラッドといった現代を象徴する数多くのアーティストやミュージシャンと共作を重ね、常にジャンルを超越した作品を生み出し続けてきました。その中でも、世界的音楽家デヴィッド・ボウイおよび作曲家グレン・ブランカと2000年から共同で制作を開始していた《空(くう)》(2000年)を、本展で初めて作品化。世界初公開します。

  • 天井高15mの大空間を存分に活かした、本展のための新作を制作中
    TOKYO NODEの天井高15mに及ぶドーム型のギャラリースペースを活かしたサイトスペシフィックな大型の新作《キメラ》(2026年)を制作中。アウスラーがこれまでに収集・研究してきた都市伝説とされる生物や未確認生物の資料などをベースに、日本と世界のさまざまな「キメラ」が⻁ノ⾨の上空に出現します。

展示作品(一部)

《スペキュラー》2021年、本展のための展示スケッチ

《スペキュラー》(2021年)

暗闇の中に浮かぶ大小さまざまな「眼」の玉のインスタレーション。鑑賞者は巨大な「眼」の群れに囲まれ、その表面に映り込むメディアの断片を目にするとともに、覗き見られる体験と鑑賞者自身が見る体験の循環を経験します。本作品は、現代の視聴文化における鑑賞者の位置を問う作品です。アウスラーにとって「眼」は重要なモチーフであり、彼は「眼」とは、私たちがイメージや物語を消費し続ける飽くなき欲求の象徴だと語ります。1995年から「眼」というモチーフを探求し続け、そのテーマと表現技法を常にアップデートさせてきた現在進行形のプロジェクトです。

《空(くう)》のための習作、2000年、デヴィッド・ボウイ、グレン・ブランカとの共作、Courtesy:Tony Oursler Stud

《空(くう)》(2000年)(東京版)

本作は、アウスラー主導のプロジェクトであり、モノリス(巨大な石柱)にデヴィッド・ボウイによる語りのパフォーマンス映像を投影し、エレキギターを駆使したスタイルで知られる作曲家グレン・ブランカによる特別な音楽を融合させた作品です。「終わりのない音の構造体」として構想された本作は、アウスラーによる詩的なテキスト、音楽、パフォーマンスを絶え間なく再構成し続け、重層的かつ変容し続ける体験を生み出します。映像自体は2000年に撮影されたものですが、 《空》が完成した作品として完全に具現化され、展示されるのは本展が初となります。

《ロック 2、4、6》 2010年、展示風景: 「Tony Oursler: Black Box」展、高雄市立美術館(台湾)、2021年、Courtesy:Tony Oursler Studio

《ロック2、4、6》(2010年)

心理学にも強い関心を持つアウスラーが心理学実験に着想を得て制作した、最も野心的なメタ=インスタレーションの一つ。

多種多様なの平面で緻密に構成される層に投影する映像と、ドラァグ・パフォーマーやその他の典型的なキャラクターたちのささやき声によって、鑑賞者はどのように知覚や誤認識を形成するかを探求します。液体がこぼれ、タバコの煙が漂い、スクラッチカードは際限なく外れ…意志、恐怖、強迫観念、そして自己の脆弱な構造を問いただすことになるでしょう。

《予測不可能なもの》 2015-2016年、展示風景:ニューヨーク近代美術館、2016年、Courtesy:Tony Oursler Studio

《予測不可能なもの》(2015-2016年)

この⻑編映像インスタレーションは、手品師や作家、神秘思想家、そしてアーティスト自身の家族らが織りなす、実話に基づきながらも信じがたいような物語です。 シャーロック・ホームズ』の著者コナン・ドイル、伝説的な脱出王ハリー・フーディーニ、霊媒師のマージェリー、そしてアウスラーの祖父母といった登場人物を、キム・ゴードンやジム・フレッチャーをはじめとする、アーティストやミュージシャン、パフォーマーなど多彩なキャストが演じています。本作は、その内容にふさわしく、19世紀の錯視技法「ペッパーズ・ゴースト※」を現代的に解釈した3D映像として投影されます。
本作は、アウスラーが収集してきた心霊写真、手品の道具、疑似科学そして一族の遺品などのコレクションとともに展示されます。ユーモアとシュルレリスムを交えながら信じることとイメージの真実性との不合理な関係を考えさせる作品です。

※半透明の板ガラスと特殊な照明技術により、「幽霊」のような実体のない映像を浮かび上がらせる視覚トリック

トニー・アウスラー氏 プロフィールとコメント

トニー・アウスラー Tony Oursler(1957年-)

1957年 アメリカ、ニューヨーク生まれ

1979年 カリフォルニア・インスティテュート・オブ・ザ・アーツ 学士課程卒業。アメリカ、ニューヨーク在住

1980年代から、ニューヨーク近代美術館(MoMA、アメリカ)、ポンピドゥ・センター(パリ)など数多くの国際的な美術館で展覧会を開催。近年の主な個展に、2022年「Tony Oursler: Anomalous」フォト・エリゼ(ローザンヌ、スイス)、2021年「Tony Oursler: Black Box」高雄市立美術館(台湾)、2020年「Hypnose」ナント美術館(フランス)、2016年「Imponderable」MoMA、2016年「M*r>0r’, Magasin」マガシン3世美術館&現代美術財団(ストックホルム)など。国際的なグループ展にも多数参加。

作品はポンピドゥ・センター、シカゴ現代美術館、MoMA、テート(ロンドン)をはじめとする多くの美術館が所蔵。国内では東京都現代美術館、国立国際美術館(大阪)、金沢21世紀美術館など世界中の美術館で所蔵されている。

【コメント】

この度、日本で初めての大規模な展覧会を開催できることを、大変うれしく熱意をもって取り組んでいます。日本文化は、1970年代に歌舞伎や日本の版画を研究し始めて以来、私を魅了し続け、私の制作活動に非常に重要な影響を与えてきました。これまで長年にわたり、日本で作品を発表する機会に恵まれてきましたが、初めて日本を訪れた1987年は、私の制作活動を形成する上で忘れがたい経験となりました。

長い年月を経て東京に再び戻り、そして友人のレム・コールハース率いるOMAが設計したTOKYO NODEの空間で本展を開催するのはまるで夢のようです。地上200mの天空のギャラリーTOKYO NODEは、文字通り雲の上にある、クリエイティブな体験のための興味深い『インキュベーター(育成装置)』です。本展は、私の幅広い制作活動の中から、とりわけ力強い選りすぐりの作品群を展示します。初期の作品から、近作、未公開の研究資料、そして皆さんへのちょっとしたサプライズも用意しています。

マルチメディアアーティストとして、私は常に日本を、奥深く複雑な歴史とハイテクな実験精神が共存する場所だと捉えてきました。このバランスは、私たちが強力な新しいテクノロジー(人間の本質そのものに問いを投げかける驚くべきツール)を乗りこなそうとしている今日において、特に重要だと感じています。創造性がこれらのテクノロジーを生み出しました。今問われているのは、このテクノロジーがもたらす問題に対処する上でも、我々の創造性が役立つかどうかです。私はその議論において、アートが極めて重要な役割を果たすと信じています。

「TOKYO NODE (東京ノード) 」とは

2023年に開業した「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」最上部に位置する新たな情報発信拠点。イベントホール、ギャラリー、レストラン、ルーフトップガーデンなどが集積する、約10,000 ㎡の複合発信施設です。 施設内には、ミシュランで星を獲得したシェフによるレストランや、イノべーティブなプレイヤーが集まり共同研究を行う「TOKYO NODE LAB」も併設。NODE=結節点という名のとおり、テクノロジー、アート、エンターテインメントなどあらゆる領域を超えて、最先端の体験コンテンツ、サービス、ビジネスを生み出し、世界に発信していく舞台となります。

開催概要

展覧会名:トニー・アウスラー:技術と霊知のはざま~魔術、メディア、アート~

会期:2026年7月3日(金)~9月27日(日)

会場:TOKYO NODE GALLERY A/B/C
住所:東京都港区虎ノ門2-6-2 虎ノ門ヒルズ ステーションタワー45F

主催:TOKYO NODE(森ビル株式会社)

企画:椿 玲子(TOKYO NODE)、アリス・ニェン=プー・コー(インデペンデント・キュレーター)
協力:SCAI THE BATHHOUSE

展覧会公式サイト:https://www.tokyonode.jp/events/tony-oursler/index.html

お問い合わせ:TOKYO NODE インフォメーション 03-6433-8200(10:00~18:00)

※休館日、開館時間、入場料など詳細は決まり次第、公式サイト等で発表いたします。