<舞台芸術祭「秋の隕石2025東京」><Performing Arts Base 2025><Open Call Programs><東京都内演劇祭ネットワーク>の4事業で合計約97万人を動員

東京舞台芸術祭実行委員会は、9月1日(月)から約2ヶ月にわたり開催していた「東京舞台芸術祭 2025」が11月3日(月・祝)をもって閉幕したことをお知らせします。
今年は、演劇作家・小説家の岡田利規がアーティスティック・ディレクターを務める舞台芸術祭「秋の隕石2025東京」、多彩な舞台芸術の魅力を凝縮したショーケースイベント「Performing Arts Base 2025」、東京都内全域で約70作品が参加した「Open Call Programs」、地域演劇祭と連携した「東京都内演劇祭ネットワーク」の4事業を実施いたしました。
舞台芸術祭「秋の隕石2025東京」は、池袋・東京芸術劇場を中心に、国内・海外の多様な舞台芸術作品14演目による「上演プログラム」、レクチャーやワークショップなどの「上演じゃないプログラム」、その両方を支える「ウェルカム体制(=来場サポートのこと)」の3つを展開。約22,300人が来場・参加しました。
Performing Arts Base 2025は、有楽町・東京国際フォーラムの地上広場を中心に開催。演劇、ダンス、現代サーカス、大道芸などのパフォーマンスや、舞台のおしごと体験ワークショップ、過去の舞台映像アーカイブの上映、芸術文化の担い手を支援する出張相談など、舞台芸術に関するイベントを多面的に実施し、4日間で約47,800人を動員いたしました。
Open Call Programsは、都内各所から公募で選ばれた約70作品が参加。劇場だけでなくカフェや野外など多様な会場で、演劇やダンス、ミュージカルなど幅広いジャンルの舞台芸術作品を上演し、約370,000人が来場しました。アクセシビリティや多言語対応にも配慮し、誰もが気軽に舞台芸術を楽しめる機会を創出しました。
東京都内演劇祭ネットワークは、赤坂や池袋、下北沢など都内6つの地域演劇祭と連携し、情報の相互発信など広報協力を実施。各地域の特色を活かした多彩な演劇祭に約530,000人が参加しました。共同イベントやシンポジウムも行い、東京がもつ文化的多様性の豊かさを示し、共有する機会となりました。
東京舞台芸術祭は、これからも東京を国際的な舞台芸術のプラットフォームとして、都内各地で多彩な作品の上演や体験の場を広げ、舞台芸術を通じて世界とつながる機会を創出してまいります。
今後とも、皆様のご支援をよろしくお願いいたします。
開催概要
名称:東京舞台芸術祭 2025
英語名称:Tokyo Festival 2025
会期:2025年9月1日(月)〜11月3日(月・祝)
会場:東京芸術劇場、GLOBAL RING THEATRE〈池袋西口公園野外劇場〉、東京国際フォーラム 地上広場ほか、東京都内全域
主催:東京舞台芸術祭実行委員会〔東京都、東京芸術劇場(公益財団法人東京都歴史文化財団)〕、一般社団法人緊急事態舞台芸術ネットワーク(舞台芸術祭「秋の隕石2025東京」除く)
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術等総合支援事業(国際芸術交流))|独立行政法人日本芸術文化振興会
協賛:アサヒグループジャパン株式会社
メディアパートナー:Tokyo Art Beat(舞台芸術祭「秋の隕石2025東京」のみ)

東京舞台芸術祭実行委員会
顧問:野村萬(公益財団法人日本芸能実演家団体協議会 会長、能楽師)
委員長:近藤誠一(元文化庁長官)
副委員長:
荻田伍(公益財団法人東京都歴史文化財団東京芸術劇場 館長)
片岡容子(東京都生活文化局 文化振興部長)
委員:
内野儀(学習院女子大学国際文化交流学部 教授)
﨑田淳也(アサヒグループジャパン株式会社総務部 シニアマネージャー)
夏坂真澄(公益社団法人企業メセナ協議会 理事長)
久野敦子(公益財団法人セゾン文化財団 常務理事)
藤生智之(公益財団法人東京都歴史文化財団 総務部長)
渡邊裕之(東京商工会議所豊島支部 会長)
監事:山内真理(公認会計士山内真理事務所 代表)
▼東京舞台芸術祭 2025
▼東京舞台芸術祭 2025 公式SNSアカウント
X(旧Twitter): 東京舞台芸術祭 @tokyo_festival
( https://x.com/tokyo_festival)
Facebook: 東京舞台芸術祭 @tokyofestivalsince2016
( https://www.facebook.com/tokyofestivalsince2016/)
Instagram: 東京舞台芸術祭 @tokyo_festival
(https://www.instagram.com/tokyo_festival)
舞台芸術祭「秋の隕石2025東京」
上演プログラム







上演じゃないプログラム




ウェルカム体制(=来場サポートのこと)


舞台芸術祭「秋の隕石2025東京」 開催概要
英語名称:Performing Arts Festival: Autumn Meteorite 2025 Tokyo
会期:2025年10月1日(水)〜11月3日(月・祝)
会場:東京芸術劇場、GLOBAL RING THEATRE〈池袋西口公園野外劇場〉
協力:豊島区、西武鉄道株式会社、東武鉄道株式会社
事業数:上演プログラム14演目、上演じゃないプログラム8事業、ウェルカム体制(=来場サポートのこと)3事業
アーティスティック・ディレクター岡田利規 メッセージ
なぜ舞台芸術祭をやるのか? その問いにどう答えることができるでしょうか。
もちろんこの問いは、わたしたちこの「秋の隕石」という舞台芸術祭をプログラミングする者たちが自らに対して絶えず投げかけているものでもあります。しかしここでは、自問ではないそれのことを言ってます。
なぜ舞台芸術祭をやるのか? この問いには、舞台芸術祭をやることに意味があるのか? もっというと、価値などあるのか? 否ないでしょう、という含みがおそらくあるでしょう。その問いに対する自分なりの明快な回答を提示してみせる責務が、舞台芸術祭のひとつであるこの「秋の隕石」のアーティスティック・ディレクターであるわたしには、おそらく課せられているでしょう。
舞台芸術祭に(のみならず、舞台芸術に? 芸術に?)価値があると思わないであろう人の考えをそれでもってくるっとひっくり返せてしまう説得力のある回答の言葉をわたしは持ち合わせません。そのかわりわたしはさしあたってこう答えます。この舞台芸術祭が引き起こし得たであろうささやかながら確かな余波の存在、それの持つ力、および価値を、信じています、そしてわたしにはその余波によってこの舞台芸術祭が成し得たことをはかりたいというイメージがあります、と。
今回、「秋の隕石」はいかほどのことを成し遂げたでしょうか? この隕石は東京に、池袋に、そこに建つ東京芸術劇場とその周囲に、いかほどの変動・ショックを引き起こし得たでしょうか? それによってその地域への還元を施し得たでしょうか? この隕石はいかほどの、文脈たちの宴となることができたでしょうか? この隕石はいかほどのウェルカムをすることができたでしょうか? 東京という巨大都市で開催される国際的な舞台芸術祭として第一回めの「秋の隕石」は既存のパフォーミングアーツフェスティバルのフォーマット、グローバルなトレンドの単なる追随ではないまだ見ぬなにかを提示できたでしょうか? なにかちょっとでも、この現実社会の支配的ノリと一線を画す、隕石の名を冠するにふさわしいものとしてこの営みを実現できたしょうか?
今年の「秋の隕石」に足を運んでくださったみなさんの、それを通して動いた心や想像力、刺激された感性や好奇心、めぐらされた思考がこの先どんなふうに働き、展開し、日々を、世界を、ささやかにでも変容させていくのかといったことは、GPSタグをくくりつけてトラッキングできるといったようなものではないので、把捉できません。でもそれらが余波となっていて、この先あちこちで、それは隕石の余波であるのだと自覚されることさえなしに広がり、低く響く。必ずしも芸術的創作行為を通して発揮されるものとは限らないそれらを、わたしは想像します。
観客のみなさんと、今回わたしたちが紹介した隕石たちとの邂逅が生じさせた触発や衝撃、悦び、そして余波は、わたしたちにとっても大いなる糧であり、悦びであり、今後の「秋の隕石」を準備していくためのはかりしれないモチベーションです。同時に、今回ここに招き入れられなかった文脈、人々、招き入れられていると感じさせるにいたらなかった文脈、人々がいることも確かです。そのことは忘れません。
今年の「秋の隕石」を体験してくれた、それによって隕石の一部となってくれた、観客のみなさん本当にありがとうございました。参加してくれたアーティストのみなさん、隕石を体験させてくれてありがとうございました。ご支援・ご協力いただいた関係機関の皆様にもこの場を借りて深く感謝いたします。そして、舞台芸術祭「秋の隕石2025東京」運営に携わったすべてのメンバーに心から感謝し、ともに心からの安堵をし、あとは余波をここに残して、舞台芸術祭「秋の隕石2025東京」の閉幕を宣言します。
舞台芸術祭「秋の隕石2025東京」
アーティスティック・ディレクター岡田利規
Performing Arts Base 2025
主なパフォーマンス(一部抜粋)


主なセミナー&イベント(一部抜粋)

東京国際フォーラムの地上広場を中心に、多彩なパフォーマンスと街ゆく人々が出会うことで、舞台芸術を多方面から体験できるイベントとして実施。世代や国籍を超えた多くの来場者に恵まれた。
【日程】2025年10月2日(木)〜10月5日(日)
【会場】東京国際フォーラム 地上広場、ガラス棟7Fラウンジ、701会議室
【プログラム数】25プログラム
【観客動員】約47,800人
パフォーマンス&トークショー@地上広場





セミナー&イベント@ガラス棟7Fラウンジ、701会議室

Open Call Programs

公募によって選ばれた、バラエティ豊かでポピュラリティーを意識したジャンルの舞台芸術作品をラインナップ。劇場での上演プログラムと、カフェや野外など街中での上演プログラムを実施。
【期間】2025年9月1日(月)〜11月3日(月・祝)
【参加団体数】68団体
【観客動員】約370,000人
東京都内演劇祭ネットワーク

東京舞台芸術祭と同時期に開催されている、地域演劇祭と連携。情報交換と広報連携を行い、赤坂芸術祭、池袋演劇祭、ムーンアートナイト下北沢とは、共同イベントも実施した。
【期間】2025年9月1日(月)〜11月3日(月・祝)
【参加団体数】6演劇祭
【観客動員】約530,000人
◎関連企画
Performing Arts Base 2025にて、東京都内の多様な文化と、
地域に根差した舞台芸術の在り方を話すシンポジウムを実施。
【日程】2025年10月3日(金)東京国際フォーラム ガラス棟7Fラウンジ
