木曜日, 9月 11, 2025
ホームイベント東洋一の繁華街・歌舞伎町をディープに回遊するオールナイトアートイベント ー BENTEN 2 Art Night Kabukicho ー 開催決定

東洋一の繁華街・歌舞伎町をディープに回遊するオールナイトアートイベント ー BENTEN 2 Art Night Kabukicho ー 開催決定

―― テーマ「都市の再野生化」―― 参加アーティスト・プログラム(第一弾)発表。前売りチケット 9月11日(木)販売開始

2024年に初開催され、国内外で注目を集めた回遊型アートイベント「BENTEN 2024」が、「BENTEN 2 Art Night Kabukicho」として今年ふたたび歌舞伎町で開催されます。

「BENTEN 2024」は、街全体を舞台に、国内外のアーティストたちが多様な表現を繰り広げる試みでした。戦後の復興期から前衛芸術家たちが活動の拠点とし、現在も日本最大の歓楽街として独自の文化を育んできた歌舞伎町。その歴史とエネルギーを背景に、三夜にわたりジャンルを超えた表現が街に溶け込み、新たなアートの生態系が可視化されました。

今年のテーマは「都市の再野生化」。都市化が進み、あらゆるものが管理され、制度化されていく中で、本来の創造の衝動や自由な表現がどのように生き残り、進化しうるのか。歌舞伎町という混沌とした都市の中で、アートが再び「野生」を取り戻し、新たな可能性を開く場を創出します。

昨年に引き続き、王城ビル、新宿歌舞伎町能舞台、デカメロン、WHITEHOUSE、東京砂漠といった個性豊かなスペースを横断的に活用し、さらなる拡張を試みます。アーティストたちが街の空間と対話しながら創作を行い、鑑賞者自身も能動的に街を歩き、アートと交わる体験を通じて、都市と芸術の関係を問い直します。


テーマ:都市の再野生化

「100年に一度」と称される大規模な東京の再開発は、劇的な改造を通じて街の秩序を強化する一方で、生物多様性や「都市の野生」を排除してきた。しかし、「夜の街」歌舞伎町は異質である。再開発と並行して、トー横や立ちんぼ、ネズミの爆発的増加、悪質ホストの問題など、さまざまな「不都合」が目立つようになった。

歌舞伎町は、東京で唯一、再開発を契機に「再野生化」している街だと言えるだろう。
さまざまな不幸が報道される事態である一方で、ここは戦後の闇市からアングラ文化、暴力の排除といった治安維持のいたちごっこに至るまで、常に制度の隙間を再生産してきた街でもある。資本を受け入れつつ狂乱化する、その底が抜けたような破壊衝動と開放性は、均一化する東京において稀有なアイデンティティを示し、皮肉にも最も賑わう街となっている。

「野生」の歴史と現在性を、奇しくも再開発と足並みを揃えて誕生した多くのBENTENの会場から検証してみたい。

*本テーマは、都市社会学者・仙波希望氏との会話を引用したものである

Chim↑Pom from Smappa!Group


会場(歌舞伎町地区一帯)

王城ビル

新宿区歌舞伎町1-13-2

https://ohjo.jp/

WHITEHOUSE

新宿区百人町1-1-8

https://7768697465686f757365.com/

新宿歌舞伎町能舞台

新宿区歌舞伎町2-9-18 ライオンズプラザ新宿2階

https://nohstage.com/

東京砂漠(旧芸術公民館) 

新宿区歌舞伎町1-3-10 T&Kビル3F

https://sunadokei-sandbox.studio.site/

デカメロン 

新宿区歌舞伎町1-12-4 2F

https://decameron.jp/


参加アーティスト・プログラム(第一弾)

やなぎみわ

「BENTEN 2」のメインアーティストとして、ジェンダー、老い、生死などをテーマに世界的に活躍するアーティスト・やなぎみわ氏が、王城ビルのワンフロアと新宿歌舞伎町能舞台にて展示を行います。

また最終日の11月3日(月・祝)には、「BENTEN 2」のために構成された特別公演を開催します。

① 「ムネーメー」

[展示]

髑髏を投げ続ける、木製の「投てき機」は、ハムレットの墓掘りのシーンのための道具であり、実際に2019年のやなぎの個展「神話機械」のパフォーマンスで使用された。ムネーメーは、ギリシャ神話の三姉妹のひとりで「記憶」を司る女神。他の2人の姉妹は、それぞれアオイデー「歌」、メレテー「演出」である。

会場:王城ビル

日時:全日(11/1(土) 15:00-5:00/11/2(日) 15:00-5:00/11/3(月・祝) 15:00-23:00)

②「黄泉平坂 〜排斥と遊戯〜」

[パフォーマンス]

「黄泉平坂 〜排斥と遊戯〜」は、たわわに桃の実った黄泉平坂(よもつひらさか)で、女神と男神が対峙する舞台である。『古事記』によれば、火の神を生んだ火傷がもとで亡くなった女神、イザナミを追い、あの世に向かった男神、イザナギは、変わり果てた妻の姿に驚いて逃げ出してしまい、追っ手を払うため桃の実を投げつけたという。万物を産み、最後に火や鉱物を産み出した女神は、死の国へ追いやられることになる。黄泉平坂は、男神と女神を、それぞれ生死の領域に分かつ場所となった。この奇妙な「神話」が誰によって語られたのかは不明だが、今回の舞台では、排斥された女神イザナミが、本来の姿を現して男神に対する姿が見どころとなる。男神イザナギを下掛宝生流ワキの名手である安田登が、これまでにイザナミを演じてきた琵琶奏者、金沢霞と、特異な身体表現者である渡邉尚が、2人で女神イザナミを演じる。

会場:新宿歌舞伎町能舞台

日時:2025年11月3日(月・祝) ※時間・料金等の詳細は後日発表します。

作演出:やなぎみわ

出演:

男神イザナギ:安田登(下掛宝生流ワキ方能楽師)

琵琶法師・女神イザナミ:金沢霞(琵琶奏者)

桃園の女・女神イザナミ:渡邉尚(身体研究家・サーカスアーティスト)

照明:藤本隆行

舞台監督:黒飛忠紀

③「黄泉平坂 よもつひらさか」

[展示]

深夜の果樹園を大型カメラで写し取った写真作品「女神と男神が桜の木の下で分かれる」をはじめ、

女神イザナミの新たな姿を描いたスケッチや立体作品、能舞台上では、能楽師による実演の映像が展示される。

会場:新宿歌舞伎町能舞台

日時:2025年11月1日(土)、11月2日(日) ※時間等の詳細は後日発表します。

やなぎみわ

美術作家、舞台演出家。

美術製作と同時に主に野外を中心に舞台公演を行っている。

1993年エレベーターガールをテーマにした作品で初個展。以後、国内外で展覧会多数。2009年第53回ヴェネチア・ビエンナーレの日本館にて個展。2010年に演劇活動を開始し、1920年代の前衛芸術をテーマにした「1924 三部作」を美術館と劇場で公演。2014年には台湾製の特殊車両「舞台車」を製造輸入し、2016年より野外巡礼劇「日輪の翼」(原案・中上健次)を開始。2019年個展「神話機械」が、4都市の美術館を巡回。2021年日台共作の台湾オペラ「アフロディーテ~阿婆蘭~」を作演出。 2025年六甲ミーツアートにて水上野外劇「大姥百合 オオウバユリ」を上演。時衆や芸能を研究するプロジェクトも行っている。

生きられた新宿 「状況」劇場 

[展示] [パフォーマンス]

1975年にMoMAで開催された「新宿」展を起点に、3会場で展開される「生きられた新宿」展の一会場として、批評家・多木浩二の考察と新宿で生起したアクションのアーカイブを交差させる演劇的展示を行う。唐十郎率いる「状況劇場」のタイトルを再解釈し、唐組『紙芝居の絵の町で』で用いられたセットを中心に構成。パフォーマンス的空間を創出しつつ、新宿という都市を状況の舞台と捉え、その劇場性を可視化する。

会場:王城ビル

日時:​​全日(11/1(土) 15:00-5:00/11/2(日) 15:00-5:00/11/3(月・祝) 15:00-23:00)

※パフォーマンス時間等の詳細は後日発表します。

出展:唐組、山本十三ほか

パフォーマンス出演:稲荷卓央、福本雄樹、原田つむぎ

一般社団法人劇団唐組

唐十郎が主宰する劇団で、通称「紅テント」とも呼ばれる。唐十郎は1960年代初頭より状況劇場という劇団を主催し、仮設テントによる移動劇場を活動拠点として、全国の主要都市での公演を行ってきた。その活動は現代都市空間の中に、突如として非日常な空間を創りだし、独自の演劇世界を出現させることにより社会に大きな影響、刺激を与えた。

1988年より、劇団名を「唐組」と改め、新世代の座員を加え、状況劇場時代から培われてきた技術をさらに発展させ、テント設営、美術、音響、照明、衣裳、その他細部までを出演する座員達自らが受け持ち創造するスタイルで、年に2回、春と秋に一大興行を行っている。

公演場所は状況劇場時代から半世紀50年を経て興行を行い続け、代名詞とも言える新宿花園神社をはじめ都内各所、また大阪をはじめ各都市での紅テント公演も精力的に行っている。

稲荷卓央

1991年劇団唐組に入団。多くの作品で主演を務める。現在、唐組と映像作品の双方で活躍中。近年の主な出演作に、映画「室町無頼」(2025年 入江悠監督)、舞台「花と龍」(2025年  演出 長塚圭史)、舞台「マクベス」(2025年 演出 吉田鋼太郎)などがある。

※本展示は、新宿の3会場で構成される「生きられた新宿」の一環として開催されます。

生きられた新宿

1925年から2025年までの100年間にわたる新宿の変遷を辿りながら、都市と人間の関係性の本質的な変容を探る試みである。1975年にニューヨーク近代美術館(MoMA)で開催された「Shinjuku: Phenomenal City」展で展示されたコンテンツを新宿に巡回させ、思想家の多木浩二らが提起した「生きられた都市」としての新宿の姿を再考し、次の50年へ向かう現在の新宿を新たな視点から記述する。

展示は WHITEHOUSE、王城ビル、工学院大学の3会場で構成され、それぞれ異なる時間軸を担う。 BENTENの会場としてはWHITEHOUSEと王城ビルの1フロアが使用される。

DOMMUNE KABUKICHO

 [展示] [パフォーマンス] [トーク]

現代日本のアートシーンの中でもエクストリームな存在感を放つ宇川直宏が、ソーソャルストリームの時代を見据えた新たな文化の発信拠点として、2010年に開局させた日本初のライブストリーミングスタジオ「DOMMUNE」!! 宇川はスタジオで日々産み出される番組の、撮影行為、配信行為、記録行為を、自らの”現在美術作品”と位置づけ、ライフログアートを全うしている。開局以来、世界各国から様々なゲストが来日のたびに出演する唯一無二の文化プラットフォームとして存在し続けるそんなDOMMUNEが、渋谷PARCO9Fの基地「SUPERDOMMUNE」から拠点を飛び出し、17箇所目のサテライトスタジオ「DOMMUNE KABUKICHO」を昨年に続き王城ビルの地下一階にOPEN!!! 「BENTEN 2025」会期中連日ここに籠城し、サイトスペシフィック・コアなプログラムの数々をお見舞いする!!!!!

会場:王城ビル

日時:​​全日(11/1(土) 15:00-5:00/11/2(日) 15:00-5:00/11/3(月・祝) 15:00-23:00)

※パフォーマンス時間等の詳細は後日発表します。

限定復活「芸術公民館」

[飲食]

「芸術公民館」は、現在「東京砂漠」が営業している場所において2010年から2012年にかけて、現代美術作家の会田誠が主に若手芸術家に向けて構えたアートサロン・バーでした。時を経て2025年現在に至るまで、会田と縁のある有志が営業形態を変えながら芸術公民館の灯火を受け継いでいます。 このたび、BENTEN2にあわせて期間限定で芸術公民館を復活いたします。若手作家からベテランまで、さらには有象無象の美術関係者とともに、歌舞伎町のディープなスポットをお楽しみください。

会場:東京砂漠

日時:​​全日(11/1(土)/11/2(日)/11/3(月・祝))※時間等の詳細は後日発表します。


開催概要

■タイトル  BENTEN 2 Art Night Kabukicho 

■テーマ   都市の再野生化

■会期

2025年11月1日(土)15:00-5:00/11月2日(日)15:00-5:00/11月3日(月・祝)15:00-23:00

※会場によって開場時間が異なります。公式WEBサイトやSNS等によりご確認ください。

■会場

歌舞伎町地区一帯(王城ビル/歌舞伎町能舞台/デカメロン/WHITEHOUSE /東京砂漠(旧芸術公民館)  ほか)

※シネシティ広場にて歌舞伎超祭2025を同時開催予定

■公式ウェブサイト http://benten-kabukicho.com

■Instagram https://www.instagram.com/benten2024_kabukicho

■主催:歌舞伎町アートナイト実行委員会 

■連携:歌舞伎超祭2025、歌舞伎町EXPANDED、FINALBY ( )、「生きられた新宿」実行委員会

■協賛:歌舞伎町商店街振興組合、遠山正道  

■後援:新宿区、一般社団法人新宿観光振興協会

■助成:アーツカウンシル東京【芸術文化魅力創出助成】

■協力:The Chain Museum

プロジェクトメンバー

歌舞伎町アートナイト実行委員会:卯城竜太、手塚マキ、山本裕子

キュレーター:Chim↑Pom from Smappa!Group(卯城竜太、エリイ、林靖高、水野俊紀、岡田将孝、稲岡求)、山本裕子、涌井智仁、池田佳穂

アートディレクション・デザイン:林靖高(Chim↑Pom from Smappa!Group)、Smappa!Group

PR:山本彩、Smappa!Group

プロジェクトマネージャー:芦部玲奈、中村奈央


チケット情報

ArtStickerにて9月11日(木)より前売りチケット販売開始

URL: https://artsticker.app/events/94416

前売りチケット

一般(1DAYチケット)

3,000円

一般(フリーパス)*3日間入場可

6,000円

18歳未満*

2,500円

中学生以下

無料

個人協賛:BENTEN応援チケット

1口 10,000円

※一部プログラムは別途料金のお支払いが必要となります。

※18歳未満の方は、条例により22:00~5:00の入場をご遠慮させていただきます。

※中学生以下の方は保護者の同伴が必要となります。

※障がい者手帳をお持ちの方とその同伴者(1名まで)については、無料とさせていただきます。会場内、また会場までのご移動については、同伴者の方に介助いただきますよう、よろしくお願いいたします。
※王城ビル、新宿歌舞伎町能舞台、デカメロン、WHITEHOUSE、東京砂漠にはエレベーターがございません。フロア間の移動はすべて階段をご利用いただきます。

※当日に限り何度でも再入場可能です。

※開場時間等に変更が生じる可能性がございます。ご来場前に必ず公式WEBサイトやSNSにより最新の情報をご確認ください。

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