水曜日, 6月 18, 2025
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舞台芸術祭「秋の隕石2025東京」一部プログラム先行解禁のお知らせ

東京舞台芸術祭実行委員会は、舞台芸術祭「秋の隕石2025東京」を、2025年10月1日(水)より11月3日(月・祝)まで、池袋の東京芸術劇場を中心に開催します。この度、そのプログラムの一部を先行発表いたします。

プロフィールほか全文掲載の詳細はプレスリリースPDFをご参照ください。

2025年6⽉18⽇付「秋の隕石2025東京」プレスリリースはこちら

舞台芸術祭「秋の隕石2025東京」一部プログラム

  • 岡田利規 ダンス作品兼演劇作品『ダンスの審査員のダンス』

  • 芸劇オータムセレクション 佐々木蔵之介ひとり芝居『ヨナ-Jonah』

  • Shakespeare’s Wild Sisters Group ✕ 庭劇団ペニノ『誠實浴池 せいじつよくじょう』

  • 芸劇オータムセレクション 『Mary Said What She Said』

  • [関田育子]『under take』

  • 芸劇オータムセレクション ダミアン・ジャレ×名和晃平『Planet[wanderer]』

  • 隕石(=企画のこと)

※上記演目は一部です。全プログラムは、7月23日(水)に発表いたします。アクセシビリティに関する情報を含め、詳細についてその際にお知らせします。


岡田利規 ダンス作品兼演劇作品『ダンスの審査員のダンス』

“所有”の論理に踊らされているわたしたちのための、ダンス作品兼演劇作品。「秋の隕石」ディレクター岡田利規がダンサー・俳優・音楽家と手がける最新作。

Photo by Yusei Fukuyama

「ダンスの審査員のダンス」という、ダンスの審査会に臨むダンスの審査員たちの様子を描くダンス作品兼演劇作品は、"所有"というテーマを宿している。所有という、この世界を相当に支配的に規定する概念を、わたしたちは主にはじぶんを守るために適用するが、それはこの世界の窮屈化へのささやかなしかし確実な加担ともなっている。わたしたちはそれをわかっている。にもかかわらずどうすることもできないでいる。

振付を所有するのは誰? ダンサーがダンスするとき、それはダンスする身体の所有に基づいた表現なのかむしろその反対なのか? ひとがその身体を用いて手に入れたりつくり出したりしたものはそのひとの所有物である、なぜならその身体はそのひとの所有物だから、というジョン・ロックの理屈。これをダンスに適用しようとすると滑稽になるのじゃないか? いや、ダンスに限った話ではない。その理屈が実際に適用されたこの世界は現にけったいな事態になっている。ダンサーであろうとそうでなかろうとわたしたちは所有という概念に振り付けられてダンスしている、というか、させられている。(岡田利規)

「秋の隕石」アーティスティック・ディレクター、岡田利規がダンサーたちとつくる新作。俳優・音楽家も巻き込んだ、ダンス作品兼演劇作品です。ダンサーがしゃべり俳優が(ミュージシャンも?)踊るでしょう。

哲学者・鷲田清一の、所有概念をめぐる刺激的論考『所有論』(2024)に触発されて、岡田はこの作品を構想しました。舞台芸術祭「秋の隕石」と愛知県芸術劇場の協働により創作された本作は、抽象的・哲学的な思考を出発点とする、身体とユーモアを駆使した探求です。

作・演出:岡田利規

出演:中村恩恵、酒井はな、島地保武、入手杏奈、矢澤誠/小林うてな

日程:2025年10月1日(水)~2025年10月5日(日)

会場:東京芸術劇場 シアターイースト

製作:愛知県芸術劇場(公益財団法人愛知県文化振興事業団)、舞台芸術祭「秋の隕石」(東京舞台芸術祭実行委員会〔東京都、東京芸術劇場(公益財団法人東京都歴史文化財団)〕)

共同製作:Dance Base Yokohama(一般財団法人セガサミー文化芸術財団)

助成:ダンス リフレクションズ by ヴァン クリーフ&アーペル

協力:株式会社precog

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芸劇オータムセレクション 佐々木蔵之介ひとり芝居『ヨナ-Jonah』

東京芸術劇場×ルーマニア・ラドゥ・スタンカ国立劇場 国際共同製作
孤独な暗闇をつき破り自由を求める男を演じる佐々木蔵之介のひとり芝居

©TNRS:ALEXANDRU CONDURANCHE

旧約聖書に刻まれたクジラに飲み込まれた「ヨナ」の逸話。それを元に誕生した苦境を生きる人々への賛歌。

演劇の原点に出会う、まったく新しい舞台が誕生する。

ルーマニアを代表する演出家シルヴィウ・プルカレーテと、佐々木蔵之介のタッグは『リチャード三世』(2017)、『守銭奴』(2022)に続く三度目。

本作は、5月21日(水)のワールドプレミアを皮切りに、東欧5都市ツアーをまわり、いずれも佐々木渾身の演技は大きな反響を呼びました。6月26日(木)にはシビウ国際演劇祭で上演。

満を持しての凱旋公演にご期待ください。

原作:マリン・ソレスク

翻訳・修辞:ドリアン助川

演出:シルヴィウ・プルカレーテ

舞台美術・照明・衣裳:ドラゴッシュ・ブハジャール

音楽:ヴァシル・シリー

出演:佐々木蔵之介

日程:2025年10月1日(水)~10月13日(月・祝)※10月1日(水) はプレビュー公演

会場:東京芸術劇場 シアターウエスト

企画製作:東京芸術劇場、ラドゥ・スタンカ国立劇場

助成:一般財団法人地域創造

国際移動協賛:全日本空輸株式会社

後援:在日ルーマニア大使館

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Shakespeare’s Wild Sisters Group ✕ 庭劇団ペニノ
『誠實浴池せいじつよくじょう』

夜毎、大衆浴場に戦死した男たちがやってきて、残してきた女を想い〈プレイ=演劇〉する─。タニノクロウ ✕ 王嘉明、日本・台湾の異才どうしのコラボレーション。

国家両庁院提供 写真林轩朗

わたしたち生者はときどき死者を想う。では、死者は生者を想うのか?想うとしたら、どのように?「誠實浴池せいじつよくじょう」は、その、ひとつの物語(ナラティブ)である。台湾の王嘉明と日本のタニノクロウが共同で戯曲の執筆と演出にあたって編み出した、せつなさとばかばかしさが同居する、奇妙で胸に残るナラティブ。

舞台は海に面した、いまは廃墟となった大衆浴場。夜になるとここはなにやらみだらな風情をまとわせて、“営業”を始める。来店する客は戦死した男たち。かれらは、従業員の女たちに服従する〈プレイ〉に興じる。やがて生前の戦争体験を、娘・妹・恋人といった女性たちとのエピソードを語りだす。彼女たちを懐かしみ、彼女たちを演じる。彼女たちになる。

この店で夜毎繰り広げられるその〈プレイ〉。「誠實浴池」というこの演劇(プレイ)に立ち会いながらわたしたちは戦争という愚行への感情を風変わりな仕方でしんみりと噛み締める。

(岡田利規)

国際的に活躍する劇作家・演出家による、川端康成の小説『眠れる美女』を下敷きにした日台共同戯曲・演出作品。

庭劇団ペニノを主宰するタニノクロウと、台湾のShakespeare’s Wild Sisters Groupの団長の王嘉明(ワン・チャミン)による本作品は、2024年台湾の国立劇場國家戯劇院で初演されました。ふたりは幾度となく話し合いを重ね、時間をかけて、この物語を書き上げました。「昔々、ある小さな島国に名のない銭湯がありました」というナレーションから始まるこの劇は、日本と台湾の出演者たちによって、それぞれの言語で演じられます。精神科医としてのキャリアのあるタニノは、人間の潜在的欲望が投影された、美しい悪夢のような独特な物語世界を持つアーティスト。王は、音と視覚の効果のリミックスや、物語を巧みに組み換える演出を得意としています。二人の実験的な共働による大人のおとぎ話を、日台の個性的なキャスト陣が演じます。特に、2022年にデビューした歌手・洪佩瑜(ホン・ペイユー)を含むキャストによる歌唱が大きな効果を生んでいます。

作:王嘉明(ワン・チャミン)、タニノクロウ

演出:王嘉明(ワン・チャミン)、タニノクロウ

出演:Fa (ファ)、楊迦恩(ヤン・ジャエン)、崔台鎬(ツゥエ・タイハウ)、陳以恩(チェン・イーエン)、洪佩瑜(ホン・ペイユー)

片桐はいり、金子清文、藤丸千

日程:2025年10月3日(金)~2025年10月5日(日)

会場:東京芸術劇場 プレイハウス

製作:Shakespeare’s Wild Sisters Group、庭劇団ペニノ(合同会社アルシュ)

初演 / 委嘱:国家両庁院(National Theater & Concert Hall, Taiwan)

助成:財團法人國家文化藝術基金會

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芸劇オータムセレクション 『Mary Said What She Said』

実験演劇の巨匠ロバート・ウィルソン演出による、フランスが誇る名優、イザベル・ユペールの一人芝居。悲劇の女王、メアリー・スチュアートの処刑前夜のモノローグ。

© LUCIE JANSCH

従妹エリザベス一世との権力闘争に敗れた16世紀の悲劇のスコットランド女王、メアリー・スチュアートの処刑前夜。陰謀と策略に翻弄された数奇な一生を振り返り、溢れ出る内面と葛藤、そして依然として戦い続ける女王の姿を、詩的な言葉と鮮烈な視覚演出で描き出す孤高の世界。イザベル・ユペールの圧倒的な存在感と共に、運命に抗い自らの言葉と意志を貫いた一人の女性の姿が鮮やかによみがえる。極限の演技と演出美を体感する、唯一無二の舞台体験!

演出・舞台美術・照明:ロバート・ウィルソン

出演:イザベル・ユペール

作:ダリル・ピンクニー

音楽:ルドヴィコ・エイナウディ

日程:2025年10月10日(金)~10月12日(日)

会場:東京芸術劇場 プレイハウス

製作:Théâtre de la Ville-Paris

共同製作:Wiener Festwochen, Teatro della Pergola – Florence, Internationaal Theater Amsterdam, Thalia Theater – Hamburg

協力:EdM Productions

助成:文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)|独立行政法人日本芸術文化振興会

笹川日仏財団

協賛:ダンス リフレクションズ by ヴァン クリーフ&アーペル

三精テクノロジーズ

後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ

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[関田育子]『under take』

「広角レンズの演劇」を掲げる気鋭カンパニーに、「秋の隕石」は新作を委嘱する。舞台機構を露わにした劇場空間に、わたしたちの生と状況の手触りが投影される。

『雁渡』(2023)撮影:齋藤さおり

わたしたちが営むこの生の状況を、分析や解説によってではなく、それがまとう気配・ディテール・えもいわれぬ空気の質感、などをとらえ直す経験を通して確かめること。[関田育子]の演劇がもたらすことのひとつはそれである。その魔術を多くの観客と共有したい。それゆえ舞台芸術祭「秋の隕石2025東京」はかれらに新作を委嘱した。

[関田育子]は、演劇を構成する諸要素に序列をつけない。たとえば、俳優と空間がどこまでも等価に扱われる。今回の上演も、これまでの[関田育子]の演劇がそうであったように、壁や機構を剥き出しにした舞台空間でおこなわれるだろう。その無機質な空間に、簡潔な描線による上質なマンガ表現にも似たきわめてユニークな質感の演技が、絶妙なセンスで配置される。わたしたちはいつしかそこに、わたしたちの生およびそれを取り巻く状況を投影する。舞台上には、上演の記録写真には決して映ることのないであろう情感が溢れる。

今回は会場である劇場空間の、ふだんは隠されているある機構部分を露わにする、というアイデアから創作をスタートさせる。その新作に、わたしたちの感覚はなにを投影することになるだろうか?(岡田利規)

[関田育子]は関田育子が代表を務める演劇団体です。2019年に設立された[関田育子]は、「広角レンズの演劇」を標榜しています。これは観客に視線や距離への新鮮な感覚をもたらすために、劇場空間がもつ構造、その中にある壁や床、俳優の身体も含めたあらゆる要素を、等価とみなして創作に取り組むという態度の表明です。団体のメンバーひとりひとりが独立した個人として集まり、相互に影響を与え合いながらクリエーションのどんな部分にも全員が積極的に携わることを重視するのもカンパニーの重要な特徴です。舞台芸術祭「秋の隕石2025東京」はその初の作品委嘱先に[関田育子]を選びました。独特な創作姿勢に基づいて生まれるかれらの作品が観客にとって、これまでになかった新しい知覚や認識を得るチャンスとなるだろうことを確信しているからです。この新作創作にあたって「この空間で演劇作品を創作するために必要な、新たな空間理解の視座と身体表現の在り方を共に思考していただけるクリエーションメンバーおよび出演者」を公募しました。そして数名の新メンバーが選出されています。

クリエーションメンバー:小久保悠人、小菜美、関田育子、土屋光、富髙有紗、長田遼、林純也、星和也、増田祥基、森山千代、横山媛香、吉田萌 ほか

日程:2025年10月31日(金)~2025年11月3日(月・祝)

会場:東京芸術劇場 シアターイースト

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芸劇オータムセレクション
ダミアン・ジャレ×名和晃平『Planet[wanderer]』

鬼才の振付家ダミアン・ジャレと、京都発の彫刻家名和晃平によるコラボレーション作品

© Rahi Rezvani

世界で脚光を浴びるフランス系ベルギー人の振付家ダミアン・ジャレと、国際的評価の高い彫刻家名和晃平による、『VESSEL』に続く舞台作品が、いよいよ日本初上演。継続的にタッグを組み、ダンスや彫刻の領域を超えた表現を生み出す彼らのパフォーマンスをお見逃しなく。

コンセプト・振付:ダミアン・ジャレ

コンセプト・舞台美術:名和晃平

出演:ショーン・アハーン、エミリオス・アラポグル、カリマ・エル・アムラニ、フランチェスコ・フェラーリ、ヴィンソン・フレイリー、クリスティーナ・ギエブ、アストリッド・スウィーニー、湯浅永麻

日程:2025年11月1日(土)~2025年11月3日(月・祝)

会場:東京芸術劇場 プレイハウス

再製作(2023年):ブルターニュ国立劇場

製作(2021年):パリ国立シャイヨー劇場

共同製作:東京芸術劇場、ロームシアター京都、パリ国立シャイヨー劇場(フランス)、シャルルロワ・ダンス(ベルギー)、Sandwich Inc.(日本)、ブルターニュ国立劇場(フランス)、ザンクト・ペルテン祝祭劇場(オーストリア)、ルーアン・ノルマンディー・オペラ座(フランス)、ハンブルグ・カンプナーゲル劇場(ドイツ)、ジュネーブ大劇場バレエ(スイス)、ナーゲルフス・スキア・プロダクション(ノルウェイ)

共同招聘:ロームシアター京都(公益財団法人京都市音楽芸術文化振興財団)

助成:文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)│独立行政法人日本芸術文化振興会

後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ

詳細はこちら


隕石(=企画のこと)

まだここにない視点・スタイル・問題意識を帯びた企画=隕石たちと出会うことで、「秋の隕石」は、より“隕石み”を増す。

舞台芸術祭「秋の隕石2025東京」は、プログラムを構成する企画の一部を広く募集しました。企画・運営する側の視野をはるかに超えた、突然飛来する隕石や、蓋をされて見えなくなっている水路のような企画を、さらに探すためです。

舞台芸術に限定せず、年齢や経験などの条件も極力設定せず、東京芸術劇場の劇場空間やアトリエを利用するあらゆる分野の企画を対象にしました。採択された企画の上演・実施に向けて、芸術祭のチームが企画団体と協働します。

この試みを通じ、いまはまだここ東京や、その舞台芸術界に存在していないと思われるような、可視化されていない文脈や美学、視点や問題意識が、本芸術祭に出現し到来することを目指しています。

採択団体ほか詳細は2025年7月23日(水)に発表予定。

募集の詳細はこちら


<チケット情報>

○舞台芸術祭「秋の隕石2025東京」セット券販売期間:2025年7月26日(土)~31日(木)

○舞台芸術祭「秋の隕石2025東京」公式オンラインチケット先行販売期間:2025年8月2日(土)~6日(水)

○⼀般発売:2025年8月7日(木)開始

※すべてのチケット情報は、7月23日(水)のラインアップ発表に合わせて公式WEBサイトにて情報公開予定です。

※芸劇オータムセレクション3演目(『ヨナ-Jonah』、『Mary Said What She Said』、『Planet[wanderer]』)は発売期間が異なります。詳しくは東京芸術劇場HP演目個別ページをご確認ください。


開催概要

名称:舞台芸術祭「秋の隕石2025東京」

英語名称:Performing Arts Festival: Autumn Meteorite 2025 Tokyo

会期:2025年10月1日(水)〜11月3日(月・祝)

会場:東京芸術劇場、GLOBAL RING THEATRE〈池袋西口公園野外劇場〉 ほか

主催:東京舞台芸術祭実行委員会〔東京都、東京芸術劇場(公益財団法人東京都歴史文化財団)〕

助成:文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術等総合支援事業(国際芸術交流))|独立行政法人日本芸術文化振興会

協賛:アサヒグループジャパン株式会社

演目数:15演目(予定)

▼舞台芸術祭「秋の隕石2025東京」公式WEBサイト(ティザー)

https://autumnmeteorite.jp

▼舞台芸術祭「秋の隕石」公式SNSアカウント

X(旧Twitter):舞台芸術祭「秋の隕石」:@autumnmeteorite

Instagram:舞台芸術祭「秋の隕石」:@autumnmeteorite

Facebook:舞台芸術祭「秋の隕石」:@autumnmeteorite

※全プログラムの詳細は7月23日(水)に発表予定。

※内容は予告なく変更する場合があります。予めご了承ください。

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