火曜日, 6月 17, 2025
ホームその他ウェブメディア「CINRA」が、未来を照らす表現を讃える「CINRA Inspiring Awards」を主催。第1回は9作品が受賞。7月15日(火)に授賞式開催

ウェブメディア「CINRA」が、未来を照らす表現を讃える「CINRA Inspiring Awards」を主催。第1回は9作品が受賞。7月15日(火)に授賞式開催

真鍋大度、林士平、金原ひとみらが審査員として参加

「ソーシャル×カルチャー」をコンセプトに掲げるウェブメディア「CINRA」の運営や企業のブランディングなどを手がけるCINRA, Inc.(東京都千代田区、代表:加藤修吾、以下CINRA)は、これからの時代を照らす作品の創造性や芸術性を讃えるアワード「 CINRA Inspiring Awards」を開催いたします。初回となる今回は、各界を代表する9名の審査員によって選出されたジャンルもさまざまな作品が受賞。CINRAでは、本アワードを通じて、次世代の表現者が新たな一歩を踏み出すきっかけとなり、業界全体の活性化につながることを目指します。

■CINRA Inspiring Awardsについて
「CINRA Inspiring Awards」は、ジャンル問わず、これからの時代を照らす作品の創造性や芸術性を讃えるアワードです。

溢れる情報。自分とは違う存在を排斥する言葉の数々。たしかに、分断がある現代。そんな社会で人々に想像力を与えるのは、誰かの作品だと私たちは考えます。

芸術文化をルーツとするCINRAが、媒介者として次世代の表現者を応援できたら。そんな思いに力を貸してくださる審査員の方々が、作品を選出してくださいました。

■メッセージ

CINRAは、創業以来約20年にわたり、芸術文化の領域に根差し、メディアを通じて多くの表現者の作品や声を届けてきました。審査員の皆様のご協力を得て、「これからの時代をかたちづくる」多様で多彩な作品を社会に伝えていくアワードを開催いたします。

わたしたちは、「CINRA Inspiring Awards」を通して、次の時代を予感させる新たな表現がより広く人々に届くことを願っています。

■審査員一覧(五十音順、敬称略)

エリイ(芸術家)、金原ひとみ(作家)、コムアイ(アーティスト・歌手)、岨手由貴子(映画監督)、遠山正道(株式会社スマイルズ 代表)、穂村弘(歌人)、真鍋大度(アーティスト、プログラマ、コンポーザ)、山戸結希(映画監督)、林士平(漫画編集者)

■受賞作品一覧(五十音順、敬称略)

※2024年以降に発表された作品が受賞対象となっています

●穂村弘賞

◆作品名
あおむけの踊り場であおむけ

◆作品ジャンル
歌集

◆作品クレジット

著者:椛沢知世 装丁:成原亜美 装画:millitsuka 編集:藤枝大

◆作品説明

『笹井宏之賞』第4回で大賞を受賞した椛沢知世の第一歌集。「犬の骨を犬のようにしゃぶりたいと妹の骨にも思うだろう」などの歌を収録。栞文は大森静佳、染野太朗、永井祐、野口あや子、神野紗希ら歌人・俳人が務める。

◆審査員コメント

未知の言語体験によって、生まれた時から見慣れてきたはずの世界がまったく新しい表情を見せてくれる。

日本語検定一級の宇宙人が書いた短歌を連想しました。

●真鍋大度賞

◆作品名

ETERNAL Art Space Exhibition

◆作品ジャンル
展覧会

◆作品クレジット

re-assembli, ground / RYOICHI KUROKAWA

HINT / SPIME.IM + AKASHA

◆作品説明

現実を芸術として見せることで観る者に変容体験をもたらすというテーマのもと、日本を代表するオーディオビジュアルアーティスト・黒川良一による『re-assembli』『ground』、イタリアのアートコレクティブ・SPIME.IM + AKASHAによる『HINT』を展示した『ETERNAL Art Space Exhibition』(2024年11月開催)。AI解析や報道映像を融合し、戦争・資本主義・メディア構造といった現代社会の複雑なテーマを、巨大な3面スクリーンで没入型に提示。視覚と聴覚を通じて現実を再構成し、鑑賞者の視野と意識を拡張する刺激的なオーディオビジュアル・インスタレーション。

◆審査員コメント

自然と人工の境界を揺るがしながら、空間と時間を再構築する力強い作品。対してSPIME.IM + Akashaは、AIと社会批評を融合し、情報と暴力の時代を鋭く映し出している。どちらもテクノロジーがもたらす美と異常性を高次元で表現しており、非常に刺激的な展覧会だと感じる。

●林士平賞

◆作品名

恋とか夢とかてんてんてん

◆作品ジャンル
漫画

◆作品クレジット

(C)世良田波波/マガジンハウス「SHURO」

◆作品説明

『このマンガがすごい!2025』 オンナ編2位、『THE BEST MANGAこのマンガを読め!』5位、『CREA 夜ふかしマンガ大賞2024』7位などランキング続々の話題作。やさしくなれない、変われない、でも変わりたい。大阪を舞台に描かれる夢を捨てきれない29歳・カイちゃんの「激痛」青春ストーリー。

◆審査員コメント

主人公・貝塚の不器用だけど走り続ける片思い。

吹き上がる恋愛感情を精緻に描き出す描写力。

初連載作品の瑞々しさも含めて素晴らしいです。

●金原ひとみ賞

◆作品名

SUNG LEGACY

◆作品ジャンル
音楽

◆作品クレジット

アーティスト:さよならポエジー

発売日:2024/03/06 (Wed) RELEASE

◆作品説明

神戸で結成されたスリーピースバンド・さよならポエジーの4thアルバム。前作から3年ぶりとなる2024年にリリースされた。”ボーイング”をはじめとしたアッパーな曲を多数収録。ジャケットのデザインも過去のアルバム3作とは一新され、バンドの新たなモードが垣間見える作品となっている。

◆審査員コメント

TikTokでキャッチーな曲のキャッチーな部分が流行るのと真逆をいく、聴けば聴くほど嵌る新譜です。読み返したくなる歌詞、丁寧に踏まれた韻、直球で滋味深い演奏が、合理を追求する時代への苛立ちを癒してくれました。

●遠山正道賞

◆作品名

集合論

◆作品ジャンル
音楽

◆作品クレジット

作詞作曲 .jvkn

プロデュース .jvkn、濱田織人

コーラス 芦那すみれ

ミックス 土岐彩香

マスタリング 山崎翼

◆作品説明

音楽家・立石従寛のソロプロジェクト「.jvkn」の2ndシングル。数学の集合論をメタファーに「定義しきれない感情とそれを受け入れる心」を描いた作品。愛を変数として分類しながらも「未だ名付けられていない」存在を示唆し、曖昧さにこそ宿る美しさを表現する。展開が読めない不明瞭な構成をシネマティックなコード進行と綿密にデザインされたエレクトロサウンドが説得力を加え、繊細なボーカルが融合する。多文化下で育った.jvknの、ノンジャンルを貫く力強さと儚さが奏でられた1曲。アラビア砂漠を歩くアートワークやバックリードとして参加する芦名すみれが雪山を歩くMVなど、二元性を自由に行き来するクリエイティブにも注目。

◆審査員コメント

誰もが人生を自ら生きる今この時、コンテンポラリーアーティストである立石従寛が改めて.jvknとして世に放つ「集合論」は、自ら激しくタタく陣太鼓としてわれわれを優しく鼓舞する。


●岨手由貴子賞

◆作品名

能登デモクラシー

◆作品ジャンル
映画

◆作品クレジット

監督:五百旗頭幸男 製作:石川テレビ放送 (C)石川テレビ放送

◆作品説明

『はりぼて』『裸のムラ』の五百旗頭幸男監督のドキュメンタリー映画。過疎化の進む石川県穴水町。限界集落に妻と7匹の猫と暮らす滝井元之さんは手書き新聞『紡ぐ』を発行し町の未来に警鐘を鳴らしている。監督は、滝井さんの市井からの眼差しにローカルメディアの存在意義を重ね、役場や町議会が抱える問題を浮き彫りにしていく。そこから見えてくるメディアの本当の役割と民主主義の在るべき姿。美しい奥能登の自然とともに、能登半島地震の前後の町の人々の営みや変化の芽吹きをも映し出している。2025年5月劇場公開作。

◆審査員コメント

いま危機的状況にある民主主義のありようや、大局から見過ごされている人々の尊厳、そしてメディアの役割を生き生きと描いている。さらに、観客にも「あなたは民主主義とどう関わる?」と問いかけ、鼓舞してくれる素晴らしい作品。

●コムアイ賞

◆作品名

HAPPYEND

◆作品ジャンル
映画

◆作品クレジット

監督・脚本:空 音央

出演:栗原颯人 日高由起刀/佐野史郎

© 2024 Music Research Club LLC

◆作品説明

ありえるかもしれない未来を舞台に描く青春映画の新たなる金字塔。近い将来の日本のとある都市。幼馴染で大親友のユウタとコウはいつもの仲間たちと音楽や悪ふざけに興じる日々を過ごしている。高校卒業間近のある晩、こっそり忍び込んだ学校でとんでもないいたずらを思いつく。これをきっかけに学校に四六時中生徒を監視する AIシステムが導入され、将来に悩むコウといまが大切なユウタの関係は次第にぎくしゃくしはじめる……。国内外で注目を集める空音央監督の初長編劇映画。ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ・コンペティション部門に選出。栗原颯人、日高由起刀がW主演、本作にて銀幕デビューを果たした。

◆審査員コメント

アジアの現代映画史の一つのマイルストーンような、時代が前に進むために必要な映画だと思いました。「この世界に翻弄される私たち」を描くだけではなく、「私たちは世界をどうしたいのか?」を問いながら軽快なフィクションを、美しい映像で作っていたことが素晴らしかったです。自分にしか作れない物語に集中することもとても大事なことだと思いました。

●山戸結希賞

◆作品名

《You are Precious to me》

◆作品ジャンル
作品

◆作品クレジット

国立西洋美術館 山友会 訪問看護ステーションコスモス 友愛会 きぼうのいえ 山谷のおじさん達

◆作品説明

2024年に開催された展覧会『ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか? —— 国立西洋美術館65年目の自問|現代美術家たちへの問いかけ』の「反幕間劇」セクションにて発表された、絵画や文字の作品群。上野公園には、かつて多くの路上生活者がいた。彼らはどこへ消えたのかーー。作者が本展キュレーター・新藤淳から「西洋美術館初の現代アート展では彼らにもスポットをあてたい」と依頼を受け、制作された。制作するなかでたどり着いた山谷地区について、作者は「その場所は僕の知っている東京の街とは少し違う景色と生活があった」と語る。山谷で見たもの聞いたもの体験したことを描き出した意欲作。

◆審査員コメント

指氏のまなざしと掌を通して、見るものが感じるものへと変容する。擬似体験と呼ぶには、熱すぎて速すぎる。他者との境界が融和し、燃え上がるような感動が率直にありました。観客を芸術の当事者へと巻き込み、この世界の当事者として解き放つような生の煌めきが。

●エリイ賞

COMING SOON

※受賞作品が決まり次第、後述の特設サイトにてお知らせいたします。


■審査員プロフィール(五十音順、敬称略)

エリイ(芸術家)

武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科卒業。2005年に6人でChim↑Pomを結成。社会問題やそのシステムに対して独自の視点から現代のリアルを提示、都市論を展開する。著書に『はい、こんにちは―Chim↑Pomエリイの生活と意見―』(新潮社)。

金原ひとみ(作家)

1983 年東京都生まれ。03 年『蛇にピアス』ですばる文学賞を受賞しデビュー。翌年同作で芥川賞受賞。著書に『マザーズ』『アンソーシャル ディスタンス』『ミーツ・ザ・ワールド』『腹を空かせた勇者ども』『ナチュラルボーンチキン』『YABUNONAKA―ヤブノナカ―』他多数。

コムアイ(アーティスト・歌手)

日本、インド、ブラジルなどの芸能や儀礼に影響を受けてパフォーマンスをしているる。村田実莉と立ち上げたアーティビズム・コレクティブ「HYPE FREE WATER」では、環境問題を問いかけるビジュアル制作、資本主義をおちょくる演劇型アートイベント「おかしなおかね」を主催するなど。現在、ペルーアマゾンでの生活・出産記を執筆中。「水曜日のカンパネラ」を2021年に脱退。

岨手由貴子(映画監督)

映画監督、脚本家。『グッド・ストライプス』、『あのこは貴族』、『すべて忘れてしまうから』(Disney+)など。脚本に『ヒヤマケンタロウの妊娠」(Netflix)、『天狗の台所』シリーズ(BS-TBS)、『ユーミンストーリーズ』(NHK)。

遠山正道(株式会社スマイルズ 代表)

1962年東京生まれ。「Soup Stock Tokyo」「The Chain Museum」など様々な事業やブランドを展開する。大学教授やアーティストとしても活動中。ポエトリーバンド「新種のImmigrtionsB」はフェスやライブなどで活動している。

穂村弘(歌人)

一九九〇年、歌集『シンジケート』でデビュー。短歌をはじめとして、評論、エッセイ、絵本、翻訳などを手がける。『水中翼船炎上中』『世界音痴』『短歌の友人』等著書多数。伊藤整文学賞、講談社エッセイ賞、若山牧水賞、アルスエレクトロニカ栄誉賞他を受賞。

真鍋大度(アーティスト、プログラマ、コンポーザ)

2006年にライゾマティクスを設立。坂本龍一、Björk、Nosaj Thing、Squarepusher、Arcaらと協業する一方、Sonar Barcelonaなど世界各地のフェスティバルで独自のソロパフォーマンスを発表している。

山戸結希(映画監督)

2016年、映画『溺れるナイフ』が、20代女性の監督作品において前例なき興行記録となる。2018年、企画・プロデュースを務めた映画『21 世紀の女の子』を発表。RADWIMPS、Mrs. GREEN APPLE、backnumberらMVの映像監督を務める。

林士平(漫画編集者)

株式会社ミックスグリーン代表取締役・少年ジャンプ+編集部員。連載中担当作品は『SPY×FAMILY』『チェンソーマン』『ダンダダン』『幼稚園WARS』他。過去の立上作品は『青の祓魔師』『この音とまれ!』『ルックバック』他多数。

■「CINRA Inspiring Awards」特設サイトについて

ウェブメディア「CINRA」内にて「CINRA Inspiring Awards」の特設サイトを設けております。特設サイト内では、受賞作品関連コンテンツや審査員へのインタビュー記事など、アワードに関連したコンテンツを公開予定です。詳細は下記URL内よりご覧ください。

「CINRA Inspiring Awards」特設サイト:https://www.cinra.net/specialfeature/awards

■授賞式について

受賞者・審査員の方々をお招きした授賞式を開催いたします。取材をご希望のメディア関係者の皆様は下記問い合わせ先までご連絡くださいませ。

※スケジュールの都合上、ご出席いただけない受賞者・審査員の方もいらっしゃいます。あらかじめご了承ください

【開催概要】

◆実施日

2025年7月15日(火)

◆時間

17時開場、17時半開始を予定

◆場所

都内某所

◆授賞式問い合わせ先

CINRA, Inc.広報担当 康

E-mail:pr@cinra.net


■CINRA, Inc.について

CINRA, Inc.は「人に変化を、世界に想像力を」をミッションに掲げるメディアカンパニーです。アーティストや企業、自治体などあらゆる個人やチームの思いに耳を澄ませ、多様なクリエイティブソリューションで社会や個人をインスパイアしています。

HP:https://www.cinra.co.jp/

■プレスキットダウンロード

https://drive.google.com/drive/folders/1x9iuf_HQX_75GWkmnW5IFRLMDrabPe9N?usp=sharing

■本件に関するお問い合わせ

株式会社cinra(シンラ)内 康

E-mail:pr@cinra.net


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