setchu株式会社(本社:石川県金沢市、代表:林田堅太郎)が運営する私設の現代アート美術館「KAMU kanazawa(カム カナザワ)」は、石川県を代表するテクノロジー商社、三谷産業株式会社(本社:石川県金沢市/代表取締役社長:三谷 忠照、以下 三谷産業)との協同プロジェクト「TOWN hack Flag Art Project with MITANISANGYO」をスタートします。初回はライアン・ガンダーの「Inside the periphery」を2025年6月4日(水)から2026年5月31日(日)まで展示します。
街の景色をハックしてきた屋外企画の「TOWN hack」を、三谷産業と協同で「TOWN hack Flag Art Project with MITANISANGYO」として始動。旗を媒体にしてアートを展示します。
TOWN hack Flag Art Project with MITANISANGYO:プロジェクトロゴ
金沢市内に複数の展示スペースを有するKAMU kanazawaの屋外プロジェクト「TOWN hack(タウンハック)」。金沢の街全体を展示空間ととらえ、本多公園や香林坊の地下広場、新天地商店街、金沢市内18ヶ所の電柱など、街の文化や景観の特徴をいかしながら現代アートを街に溶け込ませ、金沢の街中で気軽にアートにふれられる環境を作ってきました。本プロジェクトではこの取り組みをさらに広げるべく、地元金沢と東京に本社を持つ三谷産業と協同で「TOWN hack Flag Art Project with MITANISANGYO」をスタートします。
世界的に活躍するアーティスト、ライアン・ガンダーが本プロジェクトのために手がけた「Inside the periphery」は、日の丸や様々な国の国旗、海賊旗、架空の団体まで、カテゴリーや現実非現実の境界を越えた記号を選び出し、それらを一枚の旗の上に重ねた作品です。本作で様々なシンボルが重なり合うように、人間も同時にさまざまな対象に帰属意識を持ち、その複数の組み合わせから生まれる無限の多様性こそが個々人の個性である事を考えさせてくれます。また本作は世界的な分断現象、排他的思想の台頭が懸念される現代社会において自由の本質とはなにか、他者を受けいれる許容性の本質をいかに認識すべきかについて問いかける作品となっています。
「Inside the periphery」は、2023年イギリス、チェスター市で開催されたChester Contemporaryにて展示され、日本国内では同年、太宰府天満宮で展示された作品「Centred on the periphery」を再構成した作品です。今回は旗の図案のなかに、本プロジェクトをともに行う三谷産業の旗や、金沢ゆかりの前田家の梅鉢紋が配置されて、金沢でしか見ることのできない作品となっています。1年間という展示会期中、四季の移り変わりやその日の天候、旗を掲揚・降納する日々の光景など、そのつど異なる表情をたたえる本作品を繰り返し何度でも見にきていただけたらと願っています。