東西ニューアート第一回設立記念公開オークション 結果報告11月8日(土)開催、設立記念公開オークションにご参加頂き、誠にありがとうございました。
記念すべき初開催となった本セールでは、近代から現代美術に加え、東洋古美術、ジュエリー、西洋装飾美術まで、多岐にわたる作品が一堂に会しました。会場では国内外から多くのコレクターや美術関係者が来場し、白熱した競り合いが繰り広げられ、ジャンルを超えて活気に満ちたセールとなりました。
出品総数は367点。落札予想総額約3億~4億2千万円に対し、合計落札額(手数料込)は約9億4千万円に達し、当初の想定を大きく上回る、非常に活発なセールになりました。
その中から、特に会場の注目を集めたハイライト作品をご紹介いたします。
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【作品概要】
作 家: 葛飾北斎作品名: 雪中美人図 蜀山人賛技 法: 絹本、著色制作年: 文化10-文政2年 1813-1819年サイズ: 98.3 × 34.3 cm展覧会: 『北斎展』 東京国立博物館 2005年来 歴: 福田政之助旧蔵 個人蔵、日本その他: 重要美術品等認定書付
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落札予想価格4,000万〜6,000万円を大きく上回り、最終的に6億2,100万円で落札されました。
作品は戦前に重要美術品にも指定された「雪中美人図」。縦1メートル近い画面に、雪降るなか吉原の花魁(おいらん)とみられる女性がたたずむ姿を描いている。鮮やかな青が印象的で、文化・文政期の1813~19年の北斎円熟期の秀作とされます。
4,000万円からのスタートにもかかわらず、複数の電話・書面による入札が寄せられ、会場は開始直後から熱気に包まれました。3億円を超えたあたりで一瞬の静寂が訪れたものの、その後は会場内の顧客による激しい競り合いへと発展。息をのむ応酬の末、最終的には会場参加のコレクターが落札の栄誉を手にしました。
この価格は、昨年3月にクリスティーズで落札された《富嶽三十六景》の3,559,000ドル(約5億3,128万円)を上回り、葛飾北斎作品としての歴代最高額を記録しました。日本美術市場における新たな記録的成果として、国内外から注目を集めています。
戦後美術を代表する前衛作家・池田龍雄による作品も、今回の注目の一つ。
10万~15万円という控えめなエスティメートからのスタートにもかかわらず、予想を大きく上回る入札が相次ぎ、
最終的にはエスティメートの38倍にあたる437万円で落札され、池田作品への再評価の高まりを象徴する出来事となりました。
Lot. 025 草間彌生「FLOWERS(1999)」
落札価格:6,900万円
世界的に高い人気を誇る草間彌生による、1999年制作の「FLOWERS」シリーズより、リトグラフ原画の貴重な一点が出品。
鮮烈な色彩と独自の構成美が競売会場を魅了し、6,900万円で落札されました。
国内外のコレクターからの強い関心を集め、草間作品の根強い市場価値を改めて印象づけました。
フランス具象絵画の巨匠、ベルナール・ビュッフェによる代表的主題「道化師」シリーズの一点も高額での落札となりました。
国内外のビュッフェ人気の根強さを示す結果となりました。
精緻な線描と孤高の哀愁をたたえた表情が印象的で、会場では複数の入札者による競り合いが続き、最終的に3,910万円で落札。
国内外のビュッフェ人気の根強さを示す結果となりました。
そのほかのハイライト作品
※落札価格は落札手数料込みの価格
Lot
作家名
落札予想価額
落札価額
106
カミーユ・コロー
7,000,000 - 12,000,000
9,669,500
203
ブルガリ
2,500,000 - 3,500,000
7,281,250
148
小林 一茶
2,000,000 - 3,000,000
6,757,000
198
カルティエ
1,000,000 - 1,500,000
6,757,000
077
草間 彌生
3,000,000 - 5,000,000
5,825,000
029
千住 博
4,500,000 - 6,500,000
5,592,000
322
ガレ
3,000,000...
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